ドン もっとん del 八王子 の つれづれブログ - 憲法、人権、法律をメインに -

憲法・法律・人権をメインに、そのときどきで、考えたことを書いています。 自分らしく生きたいという願いが実現しやすい社会を作るためには、憲法、人権、法律についての正しい理解が不可欠と思っています。 世間にある憲法・法律についての誤解から、個人が生きづらくなっている現状を変えたいと思っています。

刑法

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共謀罪って何なの?やばいの?やばくないの?

公明党の遠山清彦衆議院議員がしている法案成立直前の説明動画についての解説も書きました。




2017年1月10日の投稿に、大幅に改訂を施しました。

資料
国際組織犯罪防止条約
 外務省サイト。訳文PDFと説明書PDFのリンクが有ります。
2月28日時点の法案のPDF (この後、組織的犯罪集団の(意味の無い)例示が足された)
現行の組織犯罪処罰法 政府サイト。
最後に、共謀罪をもろに定める条文についてのみ、このブログの中にテキストで載せました。
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なぜ、共謀罪を創設しようとするのか?


ある条約がきっかけです。

略称:国際組織犯罪防止条約
正式名称:国際的な組織犯罪の防止に関する国際連合条約
外務省のWEBページ
英語名:Convention against Transnational Organized Crime

別名:跨国組織犯罪条約、越境組織犯罪条約
(transnationalの訳として「跨国」「越境」が良いとの意見から。internationalと違うから)。

条約の目的
第一条 目的
この条約の目的は、一層効果的に国際的な組織犯罪を防止し及びこれと戦うための協力を促進することにある。

条約でいう「組織的な犯罪集団」ですが。

第2条 
(a) 「組織的な犯罪集団」とは、三人以上の者から成る組織された集団であって、一定の期間存在し、かつ、金銭的利益その他の物質的利益を直接又は間接に得るため一又は二以上の重大な犯罪又はこの条約に従って定められる犯罪を行うことを目的として一体として行動するものをいう。
 
マフィアや日本の暴力団などの組織犯罪を想定しています。
マネーロンダリングなどは、国をまたがってやるのが、ばれにくいのです。 

2000年11月15日に第55回国連総会で決議されました。
現在、187ヵ国が批准しています。(国連加盟国は193ヵ国)

日本は2003年5月に国会で批准について承認しましたが、国内法の未整備を理由に批准していません。

「この条約を締結するために、法整備(共謀罪創設)が必要」というのが、政府の言う理由でした。

今回、2017年1月、通常国会(毎年開会される定例の国会)に、内閣提出法案とする方針が、発表されました。
理由は、「2020年の東京オリンピックに向けた、テロ対策のため」だそうです。
あれ?テロ対策? 

ちなみに、テロ対策で作成された条約は、別に、13有りまして(外務省サイト「テロ防止関連諸条約について」)、日本は、13すべて締結しています。そして、この条約に即した法整備も終わっています。



それでは、共謀罪とは何か?」をおさらいしましょう。(ちょっとむずいですけど )

共謀罪って、何なの?


ざっくり言うと
「だれかとだれかが、犯罪の実行を相談すると、犯罪になる」っていうことです。
(2017年通常国会提出法案では 「計画した」と書かれています。)(追記)

善良な市民の方々は、
「犯罪の相談なんて、物騒だね。相談そのものも犯罪として取り締まって刑罰で懲らしめなきゃだめだね」
と思うでしょう。
当然でしょう。

いったい、何が問題なんでしょうね?

共謀罪っていうのは、今の日本の刑法学の体系(ドイツやフランスなどの国も同じ)からは、本来、認められないものなのです。(従来の政府見解も同じ)


まず、基本

そもそも、刑法では、どういうのが犯罪になっているの?


「殺人」「窃盗」「通貨偽造」とかおなじみですね。(なじみたくないけど(;^_^A  )


刑法

(通貨偽造及び行使等)
第百四十八条  行使の目的で、通用する貨幣、紙幣又は銀行券を偽造し、又は変造した者は、無期又は三年以上の懲役に処する。
2  偽造又は変造の貨幣、紙幣又は銀行券を行使し、又は行使の目的で人に交付し、若しくは輸入した者も、前項と同様とする。
(殺人)
第百九十九条  人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。
(窃盗)
第二百三十五条  他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。


他に
「予備罪」「未遂罪」とかがありますね。
「共犯」(教唆犯(きょうさはん)とか幇助犯(ほうじょはん))っていうのもあります。


「何が犯罪として法律で決まっているのか」というのに「構成要件」という言葉を使います。
(ざっくりした説明です。刑法総論で、刑法学の基礎の考え方の違いから、「構成要件」が具体的に何を意味するかは、ものすごくたくさん考え方があります。)

「殺人」「窃盗」「通貨偽造」とかを基本的構成要件といいます。
「殺人未遂」「殺人予備」「殺人教唆」「殺人幇助」は、修正された構成要件といいます。



条文はどうなっているのでしょうか?


まず、未遂予備

刑法

第一編 総則

   第八章 未遂罪

(未遂減免)
第四十三条  犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった者は、その刑を減軽することができる。ただし、自己の意思により犯罪を中止したときは、その刑を減軽し、又は免除する。
(未遂罪)
第四十四条  未遂を罰する場合は、各本条で定める。

43条 本文(「ただし、」の手前まで)が普通の未遂犯(障害未遂)
43条 ただし書き(「ただし、~」)は、中止犯。中止犯の説明は省きます。

減軽は、「減刑」と別の意味です。
「減刑」は確定した判決で決まった刑罰を軽くすること。(恩赦の一種)(恩赦法)
「減軽」は、判決を出すときに、法定刑を軽い刑にすること。
(減軽の方法は総則 第13章 加重減軽の方法(68条~72条)。)

44条に書いてあるように、未遂犯は個別の規定があります。

たとえば、殺人罪。

第二編 罪

   第二十六章 殺人の罪

(殺人)
第百九十九条  人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。
第二百条  削除
(予備)
第二百一条  第百九十九条の罪を犯す目的で、その予備をした者は、二年以下の懲役に処する。ただし、情状により、その刑を免除することができる。
(自殺関与及び同意殺人)
第二百二条  (省略)
(未遂罪)
第二百三条  第百九十九条及び前条の罪の未遂は、罰する。

201条に、199条(殺人)の場合の予備。予備罪は、予備罪で条文が有ります。
203条に、199条(殺人)の場合の未遂。199条を修正する形で条文が有りますね。。
このように、いちいち条文が無いと、既遂の場合しか処罰できません。(罪刑法定主義から)

罪刑法定主義=犯罪とそれに対応する刑罰について、(国会で作る)法律で、あらかじめ(後からはだめ)明確に定めなければならない。
民主的に決める趣旨と、国民の自由を不当に奪わない趣旨です。
憲法31条は、刑事手続きの適正を国家に義務付けますが、刑事訴訟手続きだけでなく、何が犯罪になり、どの刑罰が適用されるか(実体的デュープロセス)まで含む趣旨と解釈されます。

予備罪は、ちょっとしかなくて、未遂も少ないです。
未遂は重大な犯罪だけで、予備まであるのは、ちょー重大な犯罪だけです。

数   予備・未遂・既遂<未遂・既遂<既遂だけ
重大さ 予備・未遂・既遂>未遂・既遂>既遂だけ

基本的構成要件と直接関係無く、何かの準備をすると犯罪になるもの(凶器準備集合罪など)があります。(今回の法案の準備行為とは違います)

ちなみに、この凶器準備集合罪も、1958年、60年安保闘争に備えて作った、やばい系の条文です。
うわべの目的は、暴力団や過激政治団体同士の抗争を取り締まるため、と。
戦後も、うそついた過去があったのね。あったのね。


共犯は総則にまとめて書いてあります。

第一編 総則

   第十一章 共犯

(共同正犯)
第六十条  二人以上共同して犯罪を実行した者は、すべて正犯とする。
(教唆)
第六十一条  人を教唆して犯罪を実行させた者には、正犯の刑を科する。
2  教唆者を教唆した者についても、前項と同様とする。
(幇助)
第六十二条  正犯を幇助した者は、従犯とする。
2  従犯を教唆した者には、従犯の刑を科する。
(従犯減軽)
第六十三条  従犯の刑は、正犯の刑を減軽する。
(教唆及び幇助の処罰の制限)
第六十四条  拘留又は科料のみに処すべき罪の教唆者及び従犯は、特別の規定がなければ、罰しない。
(身分犯の共犯)
第六十五条  (省略)

60条は、「共同正犯」 (犯罪を共同して実行した場合)いっしょに実行する人が共同正犯
61条は、「教唆犯」(きょうさはん) (他人に教えたりそそのかしたりして、犯罪実行を決意させて、その人が実行した場合)
教唆した人を教唆する場合も同じ。
62条は、「幇助犯(ほうじょはん)(従犯)」 (犯罪を自分で決意して実行する人、を助けること)
2項は、他人に、幇助犯をすることを決意させて幇助を実行させた場合。
63条は、幇助犯の刑 (実行犯の法定刑を減軽する)
64条は、軽い犯罪(拘留または科料の罪)は、教唆と幇助を、原則処罰しない、と。
65条は、その人じゃなきゃできない犯罪(収賄とか横領とか)の共犯についてです。


共犯(共同正犯を含む)も60条~65条に書いてあるから、処罰できるわけですが(罪刑法定主義)、
予備とか未遂などのように、個別の犯罪について、いちいち書くのではなくて、刑法 第一編 総則に書くだけです。
(自殺関与(自殺教唆、幇助)のような特殊なものもある)

この刑法の総則は、「刑法」という法律だけでなく、犯罪と刑罰を定めている他の法令にも適用されます。

(他の法令の罪に対する適用)
第八条  この編の規定は、他の法令の罪についても、適用する。ただし、その法令に特別の規定があるときは、この限りでない。


未遂、予備のポイント


既遂とは、何が違うのか、です。
既遂は、結果が出ちゃってるのです。
殺人だと、死んじゃった。(死んでないと未遂。)
放火だと、燃えちゃってて、人や財産がすごく危険。(危険が発生していないと未遂。)

内心の計画  →  準備的行為 →  実行の着手  →結果の発生
罰則なし     (あれば)予備罪  (あれば)未遂罪    既遂

法益侵害が発生した(既遂)か、重大な法益侵害の危険が大きくなったとき(未遂など)のときに、処罰する必要が有ります。

それに、犯罪は、結果が出てないと、外から見て、わからないんです。
結果が同じように出ていてもわからない場合がありますが。(例:過失致死と傷害致死と殺人)

他人をナイフで刺したとしましょう。
相手は重傷を負ったけど死ななかった。
傷害の故意しか無ければ、傷害罪。殺人の故意が有れば、殺人未遂罪。

故意が有ったか無かったかで判断するしかないんです。
自白に頼るのはまずいし、外から見ても、本気だったかどうかなんて、なかなかわからないですね。

予備罪なんて、もっとシビアです。
人を殺すためにナイフを買った。これで成立です。
(長いナイフを買って銃刀法違反は別の話)
身代金目当てに誘拐(略取)する社長さんがいる家の周辺を、社長さんをしばるロープを車に積んで下見した。これで、身の代金目的略取予備(228条の3)。

ミリオタやサバイバルオタが趣味でナイフを買ったのかもしれないし、ドライブしてただけかもしれませんよ?
なんで、そんなのわかります?

警察官が、危ないと思った人(挙動不審な人)に、職務質問して(警察官職務執行法)、「所持品を見せてね」とか言って、「何だこのナイフは?」とか、「なんでこの辺うろうろしてるの?」「なんで理由言えないの?」「あやしいな」「ちょっと、署で詳しく話を聞かせてくれない?」とか言って、連れてっちゃって、自白をせまるしかない。
たまたま会ったんじゃなくて、あやしいと思う人を尾行していたかもしれません。

無理に判断しようとすれば、権力が横暴になるしかないのです。



共犯のポイント

共犯は二つに分けて考える必要があります。

共同正犯と、教唆、幇助です。

共同正犯は、「正犯」という言葉通り、実行犯なのです。
教唆は教唆しかしていないし、幇助は、幇助の実行はしてるけど(ややこしい)、正犯のやる「犯罪の実行」はしていませんね。

共同正犯が、普通の正犯と違うのは、全部を共同実行する意思で一部しか実行していない点です。
実行してるから「正犯」なんですが、その点違うので、広い意味で「共犯」に含めています。
ああ、ややこしい。
この辺、法学部の学生でもつまづくところなので、気にしないでください。

(未遂と共犯がからむと、すごく難しい試験問題のできあがり(^▽^)/ )


共同正犯も、教唆と幇助も、基本的構成要件を修正して、拡げている点、同じですね。

共同正犯は、他の共同正犯者の存在が前提になります。
教唆、幇助は、実行犯(正犯)の存在が前提になります。
実行犯(正犯)がいない=まだ、犯罪を実行する人がいない段階で、教唆とか幇助とかを罰することはできません。


ちなみに、判例は、戦前の昔から、「共謀共同正犯」という、修正された構成要件を認めてきました。
「「共謀」に加わった者は、全部、共同正犯だ」と言うのです。
自分が実行していなくても、「共謀」すると「正犯」だというのです。
実務では、共犯事件の多くが、「共謀共同正犯」として処理されています。
この判例には批判も多いですが、認めるにしても、厳格さが要求されます。
「黒幕とかを重く処罰したいなぁ」という欲求を満たしたかったらしいのですが、どんどん広く、限定されずに認める場合が増えています。(やばいですね)

教唆犯も、共謀に加わっただけのものも、教唆をした事実共謀をした事実の証拠が無いと有罪にできませんよね?
これはどうやって調べるんでしょうか?

自白だけを証拠にして有罪にしてはいけません。(憲法38条3項、刑事訴訟法319条2項)(補強法則)
アメリカでは、共犯者の自白にも補強法則が必要としていますが、日本では条文が無くて、判例は、共犯者の自白は、自白だけで証拠になるとしています。

つまり、共犯者(とされる人)(実行犯を含む)を追及すれば、チクられた人を有罪にし放題。
自分だけが有罪になるのがいやな人は、他人を道連れにし放題になります。


司法取引を定めた刑事訴訟法改正が2018年までに施行される予定です。
「司法取引」=捜査に協力すると、求刑を軽くしてもらったり、起訴を取り下げてもらったりできる。
よけいに、チクり放題になるでしょうね。

もともと、自首すると、「刑を減軽することができる」(刑法42条)のですが、
今回の法案では、共謀罪を定めるのと同じ条文に、
「実行に着手する前に自首した者は、その刑を減軽し、又は免除する。」と書いてあります。
つまり、自分はまったくの無傷で、計画の事実が無かったとしても他人を告発して有罪にできちゃうのです。



この「共謀共同正犯」の場合でも、実行犯がいないと(殺人罪なら、人が人を殺さないと)、認められません。



そして、共謀罪


共謀罪は、犯罪の相談をすると、犯罪成立です。

殺人とか詐欺とかが実行される必要はありません。

予備罪よりも前です。(今回の法案にある準備行為予備よりも前の話です。)

今回の法案(組織犯罪処罰法 改正案)

ちなみに「テロ」(和訳など含む)とか「テロ等準備罪」という言葉は条文のどこにも有りません。 今回の改正案では、前の提案とは違う点があります。
・「団体」→「組織的犯罪集団」
・「共謀」→「計画」 
・共謀だけ→共謀だけでなく、準備行為も必要。
・「法定刑が四年以上の懲役・禁錮の罪」(600以上) → 277



法務省がいろいろと「理解」を求める文章(言い訳?)が、公式WEBに書いてあって、PDFのリンクが4つ張られています。


「組織的犯罪集団」


=「団体のうち、その結合関係の基礎としての共同の目的が別表第三に掲げる罪を実行することにあるもの」


「組織的犯罪集団」といっても、法務大臣の答弁で有ったように「結成当時からでなくても良い」とか解釈されたら、変わらないし。

「暴力団対策法」とかが、いろいろと限定をして、暴力団として指定してたりするのとは全然違う。
(限定していても、批判はあるが)
結局は、どんな団体でもいける可能性が出てくる。(会社、福祉団体、学校、労働組合、政党、宗教団体など)

今度の「組織的犯罪集団」ですが、比較される治安維持法の「国体ヲ変革スルコトヲ目的トシテ結社」に比べれば、はるかに広い。

「計画」

「二人以上で共謀した」を「二人以上で計画した」に変えました。

「共謀」を「計画」に言い換えても、実質的には同じ。
なのに、なぜ変えたのか。

「準備行為」

 共謀だけよりは、準備行為(表現行為)というものが見えるものが有る方が良い(アメリカの共謀罪もこういうもの)。一応ね。

 法案の条文ではその計画をした者のいずれかによりその計画に基づき資金又は物品の手配、関係場所の下見その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為が行われたときは、」と書いてあって、
問題がいっぱい。
1.準備行為とは予備よりもっと前の(犯罪に使う物とかの準備よりもっと前の)資金の手配とかでも 認められる。「その他」と書いてあるから、限定が無い
2.この準備行為が、条文の書き方(「~準備行為が行われたときは」)の常識から処罰条件とされること。
つまり、準備行為が行われなくても犯罪は成立する。
処罰するかどうかは準備行為が行われたかどうか。
3.この準備行為は、共謀した中のだれか一人が行えば、それで条件がととのっちゃいます。

何も法益侵害の危険が無い段階(=相談だけの(結果や危険を招く行為をしていない)段階)で、犯罪として取り締まったら、何でもありでしょっ。
日本の刑法学の体系が、「行為」を犯罪としているのは、そのためです。


277って多すぎでしょっ 


今まで、予備も未遂も処罰が無かった多くの犯罪が該当します。
窃盗とかも入ってます。

今回の法案提出前の議論で600以上と言っていました。
「4年以上の懲役を定める犯罪」(条約2条(b)「重大な犯罪」の基準)ということです。

国際組織犯罪に限定しないで共謀罪を創設するのは、条約34条2項の要求だと法務省は言う。

第三十四条 条約の実施
1 締約国は、この条約に定める義務の履行を確保するため、自国の国内法の基本原則に従って、必要な措置(立法上及び行政上の措置を含む。)をとる。
2 第五条、第六条、第八条及び第二十三条の規定に従って定められる犯罪については、各締約国の国内法において、第三条1に定める国際的な性質又は組織的な犯罪集団の関与とは関係なく定める。ただし、第五条の規定により組織的な犯罪集団の関与が要求される場合は、この限りでない。
3 締約国は、国際的な組織犯罪を防止し及びこれと戦うため、この条約に定める措置よりも精細な又は厳しい措置をとることができる。

しかし、法務省の言うことは、「公的記録のための解釈的注」に明確に反する。

1項で、、国内法の原則に従って国内法化すれば良い。(共謀罪は、日本の刑法の原則に反するというのが従来の政府見解でもある)。つまり、共謀罪を無理やり創設しなくても良い。
条約批准にあたって、ドイツ、フランスなどは共謀罪を創設してない。
参加罪があります。参加罪は共謀罪と違います。法務省は、資料を出して、ドイツもフランスもいっしょだぞと言いたいみたいですが(言ってはいません。ずるい)


国内法化するにあたって、国をまたがったものに限定するのは、支障は無くて、条約の趣旨からは望ましい。
そして、国内法の原則にあわないものを無理に採用しないことの根拠になる。

セントクリストファー・ネイビス(カリブ海の国)で、条約批准と同時に共謀罪を、なんの留保もつけずに、越境犯罪に限定して、創設しました。締約国会議では全然問題にされていません。

結局、277になりました。
過失犯など共謀が有り得ない犯罪を抜いただけです。
実質、同じです!!!!

※提出予定法案にある共謀罪が設けられることになる犯罪
東京新聞政治部作成のリスト(ツイッター)
朝日新聞サイト 東京新聞サイト
テロと関係無い犯罪がすごくいっぱいあるじゃんね。

テロ等の「等」がほとんどじゃないかっ!


じゃあ、最初の案はまずかったと認めるのね。
少なくしても、テロ対策に支障は無いってことね。
「条約に反する」って言ってたのもウソだったのね
なめんなよ

減らしたからバランスとれた?公明党がブレーキ?
何も変わっていないじゃないか。
偽善者め!


さて、
共謀罪は、捜査手法とも関係します。


予備罪や共犯をおさらいしたのでわかるように、予備、準備より前の共謀の時点、さらに、共謀した後準備した時点で、立件するのは、あやしいと決めつけた奴を捜査して初めてできることです。
通信傍受法(捜査機関が捜査のために盗聴できる法律)は、最近(2016年5月)、改正されて(12月1日施行)、
・薬物犯罪、銃器犯罪、集団密航、組織的殺人
(追加)→ 財産犯(窃盗、強盗、詐欺、恐喝)、殺人、傷害、傷害致死、現住建造物等放火、爆発物使用などの殺傷、逮捕・監禁、略取・誘拐、児童ポルノの提供
盗聴の数:年間数十件 → 年間数百件(専門家の予測)

・東京の通信事業者施設一か所で行い、通信業者の立会が必要→都道府県警で行うことができ、立会不要に。(この方法は3年以内に準備ができたら開始)
データを県警本部に伝送して行う。
伝送されたデータに限っては、全部聞き放題になってしまいます(憲法21条2項(通信の秘密)違反)

「組織的犯罪集団」の一員でなくても、傍受し放題です。
捜査機関は、組織的犯罪集団の一員とわかっている人と話している相手方も、組織的犯罪集団の一員かもしれないし、協力者かもしれない、と思いますしね。

今までと違って、窃盗の疑いも盗聴できちゃいますから。
そもそも、電話の盗聴とかメールやLINEの盗聴とか、聞いてみて見てみて初めて、犯罪捜査の対象になるかどうかがわかりますから。

前から今後も裁判官の発する令状(捜査関係の令状は、命令状でなく許可状)は必要ですが、よほどでなければ、許可すべきでない捜査かどうか、盗聴の場合、わからないでしょう。
他の令状も、警察などに請求されて、出されないことは滅多に無いのに。

法律なく、令状なしで、勝手にGPS発信器を車にくっつけちゃう警察さんがやることですよ?

昔より格段に性能の良い防犯カメラが大量に有って、 
マイナンバーが有って、
たくさんのデータのたくわえがあって、
昔より格段に性能の良いコンピュータが有って、
大量のデータを、目的に沿って、解析してくれる。

データにアクセスさえできれば、
人間がぼけっとしてても、コンピュータまかせで、かなり細かいこと(人の外見、健康状態、発言、思想、どこにいて、何をしたか)を把握することが可能です。 


刑法でどういうことが犯罪の対象になるかの問題が大きいのは、もちろんですが、捜査の過程で多くの“一般市民”のプライバシーが侵害される危険があるのが、共謀罪です。

なぜ、上の文中で、“一般人” “一般市民”というように、「“ ”」でくくるのかというと、そもそも、捜査機関から見て、犯罪者と一般人の区別って、いったい何よ?って話があるからです。



日本政府と政権与党のしたいことの本音は?


多くの国が、国連主導の条約を誠実に批准しています。そして法整備をしています。
人権条約も、このような人権を制限する条約もです。

日本は、人権条約の選択議定書は批准せず、国連の勧告を無視して法整備をせず、裁判でも重視されない(無視?)傾向があります。
代用監獄制度の廃止をしないとか、ヘイトスピーチを犯罪として規制する法律を作らない、秘密保護法の情報アクセスへの制限を広く認めるとか、夫婦同姓強制を改正しないとか。

「国民を守る」と言うなら、国が国民を取り締まる法律より先に、人権を守るための法律が先でしょう?

こういう「国際組織犯罪防止条約」のような国民の人権を制限する条約については、条約を批准する前に、
テロ対策という、国民に受け入れられやすい理由で、国民の不安をあおって、
積極的に立法しようとする態度、バランス感覚を見て、
なんかおかしくね?
とは思いませんか?

今もテロ対策には十分な、予備や準備段階を犯罪として取り締まる法律たくさん有るのに。

共謀、予備などで、現行法で整備されているものの数を整理

共謀罪 15  (実はちょっと有ったりする)(秘密保護法、自衛隊法など)
陰謀罪  8  (共謀罪に似てます)
予備罪 40
準備罪  9

合計 72

組織犯罪集団関連の主要犯罪については、予備段階での処罰できる体制が万全(すぎ?)です。

 テロ対策の13の条約は、ちゃんと批准してるしね。
外務省サイト、テロ防止関連諸条約について
 
ところで、昔から共謀罪がいっぱい有る、アメリカやイギリスで、テロってなかったっけ?防げてた?
 
っつーかさ。今まで後回しにしたりできたのは何だったのだ。(条約ができてから15年以上、国会承認してから13年以上)。
その間、テロが有ったら大変なのは変わらないのに、国民の反対を理由にのんきにしてたの?
前よりも要件を(言い回しだけ?)絞ったら安心、って、おかしくない?
じゃあ、やっぱり最初の法案はやばかったんじゃない?
(今回のならやばくない、とは言いません)

イギリスアメリカがこの条約に合わせて何か国内法を整備したか?というとしてません。
もともと共謀罪が有るからでしょうか?

共謀罪が無い(体系上無理)、ドイツフランスがこの条約に合わせて何か国内法を整備したか?というとしてません!!(参加罪という、ちょっと似てるけど、全然違うものはあります)

なぜ、日本だけ?


「共謀罪」か「テロ等準備罪」か

首相「これを『共謀罪』と呼ぶのは全くの誤りだ」国会の答弁で言いました。
組織犯罪集団に限定して、準備行為がある場合に限定するからだそうです。
名前も「テロ等準備罪」にするということでした。
しかし、条文に「テロ」という言葉はどこにも出てきません。 
対象犯罪の大多数はテロと無関係です。

組織犯罪集団に限定しても、共謀罪は共謀罪です。
「計画」と書いても、共謀罪です。
準備行為(表現行為)を要件とするのは、アメリカの共謀罪と同じです。
どうして、共謀罪と呼ぶのが誤り(まちがい)なのか、全然わかりません。

呼び方を変える理由は、
国民をだまくらかす目的以外には考えられません。

ほとんどのメディアが共謀罪と呼ぶのに対して、一部のメディアが「テロ等準備罪」と呼びますが、国民をだます政府の共犯者です。

「国民のため」「社会のため」「世界平和のため」と言って、結局のところ、その内実は、本来、目的であるはずの人間一人一人を国家のための道具として見て、やっているということは、過去の歴史を少しでも学んだことが有る者には、バレバレなのだ。


資料--------------------------------------------

2017年通常国会提出の法案(組織犯罪処罰法改正案)の条文の中、もろ共謀罪についての条文を載せます。

第六条の次に次の一条を加える。

(実行準備行為を伴う組織的犯罪集団による重大犯罪遂行の計画)

第六条の二 次の各号に掲げる罪に当たる行為で、組織的犯罪集団(団体のうち、その結合関係の基礎としての共同の目的が別表第三に掲げる罪を実行することにあるものをいう。次項において同じ。)の団体の活動として、当該行為を実行するための組織により行われるものの遂行を二人以上で計画した者は、その計画をした者のいずれかによりその計画に基づき資金又は物品の手配、関係場所の下見その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為が行われたときは、当該各号に定める刑に処する。ただし、実行に着手する前に自首した者は、その刑を減軽し、又は免除する。

一 別表第四に掲げる罪のうち、死刑又は無期若しくは長期十年を超える懲役若しくは禁錮の刑が定められているもの 五年以下の懲役または禁錮

二 別表第四に掲げる罪のうち、長期四年以上十年以下の懲役又は禁錮の刑が定められているもの 二年以下の懲役又は禁錮

2 前項各号に掲げる罪に当たる行為で、組織的犯罪集団に不正権益を得させ、又は組織的犯罪集団の不正権益を維持し、若しくは拡大する目的で行われるものの遂行を二人以上で計画した者も、その計画をした者のいずれかによりその計画に基づき資金又は物品の手配、関係場所の下見その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為が行われたときは、同項と同様とする。


2月28日時点の法案のPDF (この後、組織的犯罪集団の(意味の無い)例示が足された)
現行の組織犯罪処罰法 政府サイト。
国際組織犯罪防止条約 外務省サイト。訳文PDFと説明書PDFのリンクが有ります。 

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なお、今回、共謀罪の背景、国際組織犯罪防止条約についてなど、下の本を参考にさせていただいたことが多く有りました。
お礼を述べさせていただくとともに、紹介いたします。
以前から、共謀罪について(反対する趣旨で)取り組んで来られた方々の共著です。

この本は、わかりやすく、詳しく書いてありますが、少し難しいかもしれません。




↓ 最近のもの(今国会提出法案を踏まえている)で、詳しいものです。



↓ 2017年5月20日発売予定
岩波ブックレットなので、安くて薄いです(^▽^)/






 

死刑廃止論

死刑の話です。


 
必要以上に詳しく書くと、キリが無いし、論点がぼやける。

要点を過不足無く書こうと思います。(結局、長いけどm(__)m )

今回は、廃止すべき理由として、理論的なことだけ書きます。

1.死刑制度の運用の問題点(判決まで、と、執行)と、
  死刑廃止に向けての課題。
2.死刑廃止をめぐる政治状況(日本国内、と、世界規模)、政策的な話。
別の投稿で書きます。


最初にぜひ確認したいこと


あらゆる人間の生命は大切なものです。
死刑は、「死刑」という名前の、「国家により正当化された殺人」です。
死刑制度の正当性を証明ができなければ、制度を存続維持すべきではない。
死刑制度の廃止をいう人に対して、「死刑制度が効果がある(抑止力など)ことが、無い、ということを証明せよ」というのは間違いである。


死刑廃止をすべき本質的理由
(国家権力の限界)


国家は、人間の生命を奪う権限を持たない。
「国家がどういう刑罰を科して良いか」という問題は、広く人権(人身の自由など)の問題ですが、
死刑は、単に、人権を「制限する」という通常の人権問題ではなく、
生命を奪う=”人権享有主体性そのものを奪う”ということです。

人権を享有する=人権がある。人権享有主体=人権がある存在=人間
人身の自由(身体の自由)=正当な理由なしに身体的活動を拘束されないこと。自由権の基礎。最近話題になった奴隷的拘束と苦役の禁止も人身の自由。

個人の尊厳原理社会契約説を根拠としています。

社会契約説=国家の正当性の契機を(市民の)契約にあるとする。
(つまり、みんなで「国家を作りましょう」「そうしましょう」って言って作ったものだから、国家は国家として認められる。)
もちろんフィクションです。実際はそんなことはありません。
でも、大事なのは、
・契約で作ったんだから、国家はこうあるべきだ、ということが言えるということ。
・市民の契約で有り得ないようなことをする国家は、国家として認めない、と言えるということ。

つまり、「他者の利益を害しないなど一定の正当な目的のために、国家権力から止むを得ない(人権の)制限を受けることがあるとしても、人権があることの根拠=「人間として生きていること」まで、否定する権限は無い」という論理です。

まあ、「社会契約論」では一番有名なルソーが、「契約の際に死刑の存在についても同意しているはずだ」という論理で存置論です。
もともと社会契約自体フィクションなので、水掛け論になるかもしれませんが。

この論点は、人間とは何か、人間の生命とは何か、国家とは何か、という理解、認識、信条、信仰などと深く関わるものと思います。


刑法理論(犯罪者に刑罰を科す理由)


いろいろとややこしい理論があるのです。

まず、詳しい説明をする前にもっとんの立場

犯罪者の改善可能性は有る、と信じます。(困難さの程度の違いこそあるでしょうが)
改善可能性が有るから、あきらめず、国家は改善の努力(教育)をする。
死刑は反対。
(同じ理由から、(仮出所の可能性の無い)無期懲役、無期禁錮(終身刑)には、反対です。)

この改善可能性については、教育学、心理学によるところが大きくて、今の人智では解明ができていない分野です。
ここでも、やはり、認識、信条、信仰が関わります。

改善可能性が無い、という証明が無い限り、死刑は廃止すべきです。


刑法学は、大きく分けて二つの立場があります。
 
1.「悪い人」が、犯罪を起こすことによって、「悪い人」だとわかる。
.ある人が、犯罪を起こすことによって、「犯罪を起こした事実」がわかる。

1の立場は、悪い人を何とかする必要があるので、「未遂犯か既遂犯か」「結果が重大かそうでないか」などに関係無く、悪い人を教育しなければならない、ということになります。(教育刑論)
2の立場は、犯罪を犯した人に、犯した犯罪に見合った刑罰を科すということになります。(応報刑論)

は(教育刑論)一見魅力的ですが、
科学的にその人の悪さ加減を見極めて、適切な教育を施すのは難しいですし、
権力の恣意的な運用が心配されます。
(例えば、懲役刑の期間を決めないとか。やっていることは大したことではないが、改善の必要がある性分だから教育しちゃおうとか)。
つまり、自由が不当に制限される結果になります。

日本は、一応、2の応報刑論ですが、
犯罪とまったく同じものを刑罰として科す、タリオの法理(目には目を、歯には歯を)=絶対的応報刑論ではなくて、1の立場なども取り入れた形になっています(相対的応報刑論)
絶対的応報刑論は、1の問題にある権力による恣意的な刑罰の適用を排除できる点、とても良いです(カントもこれを理由として強調して、絶対的応報刑論をとり、その当然の帰結として、死刑を肯定している)。
しかし、いつも、極悪の人間だけが重いとされる犯罪を起こすとは限らず、軽い刑罰や執行猶予をつける運用ができなくなります。
日本の刑法(という名の法律)は、かなり弾力的に運用ができるようになっています。(立法のとき、1の立場の影響が強かった)

教育刑の理論は、少年法に多少取り入れられていますが、少年院だけでなく、少年刑務所、通常の刑務所も、世界的に日本は遅れています。
再犯を防ぐ意味から(本人のためにも社会のためにも)重要な課題です。

絶対的応報刑論を採用すれば、死刑は肯定の結論になります。
相対的応報刑論からは、「相対的」なので、一概に答えが出ません。

応報を重視すれば、肯定に傾くでしょう。
日本は、殺人すべてを死刑にしているのではないので、相対的応報刑ですが、”2人以上”など条件を絞って(判例)、死刑判決を出しているので、その中で、ある程度、応報を重視しているといえるでしょう。(最近、裁判員裁判などで例外が有る)
また、死刑の判決文(判決理由)で、「矯正教育による改善更生の可能性がない」という表現が使われるのが普通ですが、これは、ぼくらが普段使う言葉に言い直すと、「どうしようもなく悪い奴で、悪い奴でなくすることはムリ。あきらめちゃおう。悪い奴だから抹殺するしかない」ということになるでしょう。
これも応報を重視しているように見えます。

なお、世間で言われる話の中に、「仏教徒は「因果応報」を信じるから、死刑肯定のはずである」というものがある。
仏教でいうところの「因果」と「因果応報」は自然摂理のものです。人間がそれを代行することを認めるという論理には必ずしもならない。
旧約聖書やコーランにタリオの法理(目には目を歯には歯を)が書いてあって、法令に採用された例もありますので、ユダヤ教、キリスト教、イスラムにも、同様のことが言えます。(ここ数十年で死刑廃止したヨーロッパの国々は、キリスト教国が多い。もちろんその他も有ります)

「月に代わってお仕置き」をするセーラームーンとかだめです。
(もっとんは、セーラームーンについては全然知らないという自覚は有りますので、セーラームーンの話に特化した批判は勘弁願います。)


被害者感情について


存置論をとろうが廃止論をとろうが、死刑など刑罰を論ずるより前に、最初に、犯罪被害にあった人と家族などの精神的・物理的両面のケアを考えるべきです。

そのために、法律や国家ができることは、
・犯罪被害者の国家による補償を厚くして、手続きを簡単にして、速やかな支払いが行われること。
・民事裁判や和解(加害者に対する損害賠償請求など)のバックアップ、請求権が認められた(判決が出た)後で、その履行(支払)が確実に行われるようにすること。
・精神科医や臨床心理カウンセラーによる精神的なケアを、積極的に行う制度を作る。
などです。

これらのことを行わず、考えずに、まず最初に死刑を語るのは、本当にすべき被害者のケアを、自らが忘れて、他人にも忘れさせることになります。


死刑存置論者は、被害者感情と被害者遺族の感情を、根拠とする場合があります。
たしかに、殺された本人、また、殺された人の家族・友人などの心情は、いくら想像してもしたりない。
おそらくは相当壮絶な、「壮絶」という言葉で言い尽くせない、感情でしょう。


そのことを前提として、あえて言う。
被害者感情または被害者の遺族などの感情を、死刑を肯定する根拠とすることは、「被害者保護」を偽装した、「報復」に過ぎない。
個人で、復讐をすれば、殺人罪です。現在は、江戸時代に武士に認められていたような合法的な仇討ちは無い。
国家がやると正当性があるように言うのは、ごまかしでしかない。

そして、加害者が死んだところで、被害者が生き返るわけでなし、被害者の遺族や友人の心が癒されるか。
精神医療や心理学の観点から、専門家の意見を聞きたい。

もう一つ

死刑存置論の弁護士は、被害者遺族すべてが死刑に賛成かのように言うが、それは間違いです。

なお、この問題については、別にも書きました。
被害者の人権と死刑制度の関係 - 死刑廃止論者は被害者の人権を考えないトンデモなのか


刑法の目的


刑法の目的は、法益を守ることです。
法益とは、「生命、身体、財産その他の権利などなど(「権利」に限らず、法によって守られるべき社会生活上の利益」をいいます。)
法益侵害を違法といいます。

この法益の中でも防ぐ必要の高いと考えられるものを、刑罰という強力な手段で守るのが、刑法の役割です。
刑法学で「保護法益」といった場合、最初から「刑法で守るべき利益」ということです。
犯罪を防ぐことを「予防」といいます。
予防には2つあります。
犯罪を犯した人の再犯を防ぐのを「特別予防」といいます。
犯罪を犯した人を処罰することを手段として、その他の人の将来の犯罪を防ぐことを、「一般予防」といいます。

特別予防の観点からは、通常、教育・更生ということが重視されます。
しかし、改善可能性を否定すれば、終身刑や、抹殺=死刑になるでしょう。

一般予防の観点からは、抑止力(将来の犯罪を防ぐ力)が問題となります。
今まで、多くの統計学などのプロが「死刑が凶悪犯罪の抑止力になること」の証明に挑戦しましたが、いまだに証明ができていません。

しかし、仮に、抑止力が証明されたとしても、もっとんは死刑に反対します。
 
上にあげた二つの理由(国家は人権享有主体性を奪う権限が無い、改善可能性を否定しない)に加えて、
もう一つ、凶悪犯罪を行った者であっても、他の凶悪犯(人の命を奪うことなど)を防ぐために、生命を手段としてはならない。
 
一般予防の目的で死刑を手段にするのは、どんなに正義ぶっても、所詮、内実は、見せしめです。
そして、報復抹殺という本音が隠れているのです。



死刑制度一般にある不都合


誤判の場合に、取り返しがつかない。 

冤罪(濡れ衣)のときのことです。
冤罪は「えんざい」
濡れ衣は「ぬれぎぬ」と読みます 

この点、「他の刑罰と同じではないか?」という人がいます。

・お金を取り上げた(罰金刑)。
・懲役刑で、20年閉じこめて働かせた(懲役刑)。
この二つと、殺しちゃった(死刑)。
同じですか?

刑罰自体に、量的な程度問題の差ではなくて、質的な差(性質の違い)があるのです。
だから、この場合、「取り返しがつかない」という言葉の持つ意味、性質が違ってきます。

死刑判決が確定して長期間閉じ込められて、冤罪が疑われるから再審開始を決定して釈放された、袴田さん。(まだ再審やろうとしませんが)

追記:この後、なんと、再審開始決定が取り消されました。

人生取り返しがつかないひどいことになってはいるんですが、死刑が執行されていたら、全然違う意味で取り返しがつかない。

刑法学者の団藤重光は、最高裁の判事をつとめたときの経験から、死刑の場合の誤判が決定的にまずいことを認識して、死刑廃止論者となります。
裁判官をつとめた刑事裁判で、裁判長が死刑判決を読み上げた後、退廷するとき、傍聴席から、「人殺しっ」との声が聞こえたそうです。

・過去の死刑事件の誤判の事例を実際に見ることができる。
・将来、どんなに法令を整えて、どんなに審理を尽くしても、誤判が出る可能性が有ることは否定できない。

この事実を認識していて、(報復は論外ですが)、抑止力を根拠として、死刑を存続させるべき、という論者は、結局のところ、「将来の犯罪を防止するためには、無実の者を殺すこともしょうがない。処刑された人は、たまたま偶然アンラッキーな人」というような認識なのでしょう。
「人殺し」以外の何物でもない。正義の人ぶって、自分は手を染めずに。


憲法36条が禁じる「残虐な刑罰」にあたり憲法違反


憲法
第三十六条  公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁ずる。

戦後すぐ、死刑の事件で、この問題について言った最高裁判決があります。
最高裁は、死刑一般は「残虐な刑罰」にあたらない、といいました。
(将来、国民感情の変化などを理由に、違憲になる可能性も言っています)

しかし、死刑を合憲とすることは、憲法36条の通常の解釈とは矛盾が有ります。

まず、刑罰の種類の説明。
刑罰は、有罪になった人から、何を奪うかで、分類されます。
・生命刑(生命を奪う)=死刑一般
・身体刑(身体を害する)=手などを切り落とす、むち打ち、百叩きなど(今の日本には無い)
・自由刑(自由を奪う)=懲役、禁錮
・財産刑(財産を奪う)=罰金など


この中で、日本の確立された不動の解釈で、36条の「残虐な刑罰」とされているものがあります。
身体刑です。(日本の現行法にはありません)

上のような分類でいくと、それぞれは全く違うもののように見えます。

しかし、「死ぬ結果にいたる”身体刑”」が死刑なのです。

火炙り、釜茹ではもちろん、銃殺、ギロチン、絞首刑(日本で執行されている方法)は、やはり、身体刑です。
ですから、むち打ちが憲法違反なら、あらゆる死刑が、憲法違反になるのです。
(なお、「薬殺刑が残虐な刑罰と言えるか」は、いちおう議論がある)


「憲法13条と31条が、死刑を肯定している」と言えるか


ところで、憲法13条と31条を根拠に、
1.憲法は死刑を許容している。(上の最高裁はこの立場を判決で言っている)
または、
2.憲法は死刑を積極的に肯定している。
という人がいます。

憲法
第十三条  すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。

第三十一条  何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、又はその他の刑罰を科せられない。


「13条も、31条も、生命刑=死刑の存在を想定している」のは間違い有りません。

しかし、許容しているとまでは言えません。

13条と31条の趣旨は、現在有る刑罰などの制度を前提として、適正手続きの保障だからです。

これを言う人は、13条、31条を文理解釈・反対解釈します。
文理解釈とは「条文の言葉を文字通りにとらえ(生命、身体、財産を例示とはとらえずに)解釈すること」
これを裏面から行ったものが反対解釈。
つまり「適正手続きを保障すれば、死刑を科して良い」と読みます。

憲法に限らず、法解釈学では、条文によって、さまざまな解釈の方法がとられ、条文の趣旨から、文理解釈・反対解釈が正しい解釈の場合も、当然有ります。

しかし、13条、31条を文理解釈して、死刑を積極的に肯定するのは、明らかに間違った読み方、解釈です。

むしろ、「個人の尊厳原理」を宣言している13条は、最初にも言いましたが、死刑廃止の根拠になるとさえ言えます。


世論と死刑

政府のアンケート調査によると、死刑廃止派は少数派のようです。

政府のアンケートの仕方は、判断に必要な情報を与えず、そして誘導的ですが、ここでは論じません。(別の投稿で書きます)

問題なのは、死刑の存廃を論じるのは、人権問題だという認識が欠けていることです。

主権者である国民が国会を通じて、民主主義で決めた、「法律」でさえも、ひっくり返すことができるのが、人権思想であり、自由主義であり、立憲主義なのです。
立憲民主制は、憲法に制限された民主主義なのです。
多数派から、少数派を守るために、憲法はあるのです。

「世論を無視しろ」というのはいけません。主権者国民を尊重しなければいけません。もちろんです。
しかし、人権問題の根拠に世論を使って正当化するのは、「人権」という言葉をまったく知らない人のやることです。

ヨーロッパの国々で廃止しようとしたとき、世論は反対がかなり多かったことが参考になると思います。
また、死刑廃止国で何年かして、制度復活の世論調査をすると、
「復活しないで良い」がかつての廃止派より増えていたり、 
「復活した方が良い」という人が比較的多くても、政府が復活させなかったり。

別に書いたものも参考にしてください。
死刑廃止条約とは - 死刑廃止の多国間条約について -

世界の潮流、外国の思想。そして日本がどこの国に近いか。

今回、このブログでは初めて、コメント欄を設置しました。
忌憚の無いご意見、お願いいたします。
罵詈雑言もご自由にどうぞ。

これも書いたので、読んでくださいませ(o*。_。)oペコッ
死刑制度と現場での犯人射殺 - 全然違うものを比べてはいけない



マスコミが言ってる、条文に無い法律用語っぽいものとか、混乱してるのとか 拉致、着服、(婦女)暴行、容疑者、被告、拘置、弁護人

まずは、法律用語でないのに、法律用語のように使っているもの

拉致(らち)・監禁
着服
婦女暴行
容疑者



拉致(らち)・監禁

拉致罪とか、拉致・監禁罪というのは有りません。

こういうのは、通常、略取罪です。
暴行脅迫などを手段として、人を保護されている安全な場所から、連れて行って、自分の支配下におさめる犯罪です。
誘惑とか、だましたり、とかを手段として行うのは、誘拐罪です。
略取罪と、一つの条文でセットになっています。
略取と誘拐とセットにした言葉が「拐取」(かいしゅ)です。

以前から、マスコミは、略取の場合も誘拐という言葉を使っていました。
いつごろからか、拉致というようになりました。

グリコ・森永事件のとき(若い人は知らないかも?)、グリコの社長が連れていかれたのですが、「誘拐された」と報道されていました。かっこわるっ(^o^)/

一応、監禁罪とか、逮捕罪と同じ条文でセットの言い方で、逮捕・監禁罪という言葉はあります。
逮捕罪は、人の移動の自由を一時的に奪う罪、監禁罪は、人の移動の自由を継続して奪う罪。

略取してから監禁が続くのが通常ですが、その場合、略取罪一つです。監禁は略取罪に含まれます。


刑法
 第三十三章 略取、誘拐及び人身売買の罪

(未成年者略取及び誘拐)
第二百二十四条  未成年者を略取し、又は誘拐した者は、三月以上七年以下の懲役に処する。
(営利目的等略取及び誘拐)
第二百二十五条  営利、わいせつ、結婚又は生命若しくは身体に対する加害の目的で、人を略取し、又は誘拐した者は、一年以上十年以下の懲役に処する。
(身の代金目的略取等)
第二百二十五条の二  近親者その他略取され又は誘拐された者の安否を憂慮する者の憂慮に乗じてその財物を交付させる目的で、人を略取し、又は誘拐した者は、無期又は三年以上の懲役に処する。
2  人を略取し又は誘拐した者が近親者その他略取され又は誘拐された者の安否を憂慮する者の憂慮に乗じて、その財物を交付させ、又はこれを要求する行為をしたときも、前項と同様とする。
(所在国外移送目的略取及び誘拐)
第二百二十六条  所在国外に移送する目的で、人を略取し、又は誘拐した者は、二年以上の有期懲役に処する。

226条の2~229条まで省略

  第三十一章 逮捕及び監禁の罪

(逮捕及び監禁)
第二百二十条  不法に人を逮捕し、又は監禁した者は、三月以上七年以下の懲役に処する。
(逮捕等致死傷)
第二百二十一条  前条の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。

 
着服

他人の物を持っていて、自分のものにしてしまうのは、横領罪です。5年の懲役です。
仕事とかで、預かっていたものについては、業務上横領です。倍の10年の懲役です。

これと似たものに、背任があります。自分の計算で、他人に損をさせて、自分や人をもうけさせることです。
事実をよくつめないと、横領か背任の区別が難しい場合も多くて、刑事裁判でも、検察官が、横領または背任で起訴、というやり方で、起訴したりします。

取締役などが背任をすると、特別背任罪です。これは会社法に条文があります。

マスコミは、昔は、「横領背任の疑い」とかって、言ってたんですが、いつの間にか、「着服の疑い」とか、って言うようになりましたね。

刑法
 第三十八章 横領の罪

(横領)
第二百五十二条  自己の占有する他人の物を横領した者は、五年以下の懲役に処する。
2  自己の物であっても、公務所から保管を命ぜられた場合において、これを横領した者も、前項と同様とする。
(業務上横領)
第二百五十三条  業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、十年以下の懲役に処する。

254条、255条は、省略します。

 第三十七章 詐欺及び恐喝の罪  (246条~251条)

(背任)
第二百四十七条  他人のためにその事務を処理する者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人に財産上の損害を加えたときは、五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。


会社法
 第八編 罰則

(取締役等の特別背任罪)
第九百六十条  次に掲げる者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は株式会社に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、当該株式会社に財産上の損害を加えたときは、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一  発起人
二  設立時取締役又は設立時監査役
三  取締役、会計参与、監査役又は執行役
四  民事保全法第五十六条 に規定する仮処分命令により選任された取締役、監査役又は執行役の職務を代行する者
五  第三百四十六条第二項、第三百五十一条第二項又は第四百一条第三項(第四百三条第三項及び第四百二十条第三項において準用する場合を含む。)の規定により選任された一時取締役(監査等委員会設置会社にあっては、監査等委員である取締役又はそれ以外の取締役)、会計参与、監査役、代表取締役、委員(指名委員会、監査委員会又は報酬委員会の委員をいう。)、執行役又は代表執行役の職務を行うべき者
六  支配人
七  事業に関するある種類又は特定の事項の委任を受けた使用人
八  検査役
2  次に掲げる者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は清算株式会社に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、当該清算株式会社に財産上の損害を加えたときも、前項と同様とする。
一  清算株式会社の清算人
二  民事保全法第五十六条 に規定する仮処分命令により選任された清算株式会社の清算人の職務を代行する者
三  第四百七十九条第四項において準用する第三百四十六条第二項又は第四百八十三条第六項において準用する第三百五十一条第二項の規定により選任された一時清算人又は代表清算人の職務を行うべき者
四  清算人代理
五  監督委員
六  調査委員


 
(婦女)暴行

暴行罪はありますが、これは、暴力をふるったりする罪です。相手に当たらない場合でも、暴行になる場合があります。(狭い部屋で刀を振り回すなど。)
結果、相手をケガさせれば、傷害罪です。(殺人の故意があれば、殺人未遂になることが多い)
結果、死んでしまえば、傷害致死罪です。(殺人の故意があれば、殺人罪)

何かしら、抵抗が困難な状態にして(暴行とか脅迫とか)、性的なことをすれば、強制わいせつ罪
(13歳未満については、合意があっても、成立)
女性に対して、挿入行為があれば、強姦罪です。(露骨な表現をして、すみません(o_ _)o)) )
(これも、13歳未満については、合意があっても、成立)

マスコミが、暴行とか婦女暴行とか言うのは、
1.被害女性に対する配慮
2.直接的な表現を避ける
などが理由として、言われています。

しかし
1.被害の重大さに目をそむけてしまうことになるし、
2.そもそも直接的な表現をしたくないなら、報道しなければ良い。
3.それに、暴行だけだと、何をしたかさっぱりわからない。
暴力をふるったのか、強制的に性的なことをしたのか、強姦までしたのか。

言わなくてもわかるだろう?っていう人もいるかもしれません。めんどうくさい国ですね。


刑法  
  
  
第二十二章 わいせつ、姦淫及び重婚の罪   (174条~184条)

(強制わいせつ)
第百七十六条  十三歳以上の男女に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、六月以上十年以下の懲役に処する。十三歳未満の男女に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。
(強姦)
第百七十七条  暴行又は脅迫を用いて十三歳以上の女子を姦淫した者は、強姦の罪とし、三年以上の有期懲役に処する。十三歳未満の女子を姦淫した者も、同様とする。
(準強制わいせつ及び準強姦)
第百七十八条  人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第百七十六条の例による。
2  女子の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、姦淫した者は、前条の例による。
(集団強姦等)
第百七十八条の二  二人以上の者が現場において共同して第百七十七条又は前条第二項の罪を犯したときは、四年以上の有期懲役に処する。


   第二十七章 傷害の罪(204条~208条の2)

(暴行)
第二百八条  暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、二年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。


以上は、逮捕とか起訴とか言って、法律上の犯罪としての報道なのに、なぜか、法律用語ではないものが、使われている、という場合でした。


容疑者

容疑者というのは、警察とマスコミが使う言葉です。
昔は呼び捨てにしていましたが、いつの間にか、容疑者と呼ぶようになりました。

一般の辞書などでは、「法律用語ではなくて、法律用語の「被疑者」と同じ意味」と書いてあります。
でも、字が違う。漢字には意味があるから、当然、意味が変わります。本当は。

刑事訴訟法では、警察などの捜査機関に疑われている段階の人を、逮捕前か後を問わず、「被疑者」といいます。「疑われている人」、という意味です。
「容疑者」は「疑いを容(い)れる人」、つまり、「疑ってもよい人」という意味になります。

起訴されると、「被告人」になります。
「訴えられた人」という意味です。

刑事訴訟では、判決が出るまでは、検察と被告人が、同じ立場で自分の主張をする場であって、途中で犯罪者である、と決めつけてはいけません。
そして、有罪の証拠を出さなければいけない責任は検察側にあって、被告人の側には、無罪の証拠を出す義務はありません。(犯罪そのものについてではなくする主張で、被告人側が主張しないと有罪になってしまうものもありますが。)
これを、「無罪の推定の原則」といいます。

疑っている、張本人の捜査機関が「容疑者」と言ってもよいですが、中立の立場のマスコミが使ってはまずいでしょう?
法律を勉強しないで、警察発表をそのまま記事にする、っていう、頭を使わない、報道とは名ばかりの、単純肉体労働をやっているから、そういうことになる。
最近、脳科学者の茂木さんも「まちがっている」と言っていました。


さっき、犯罪の名前について、正確に使われていない、という話をしました。
「通じればいい」と思いますか?
刑事訴訟法では、「~罪で起訴」、って、起訴状に書かなくてはいけません。(刑事訴訟法256条4項)
なぜか、と言いますと、被告人の側に防御の機会を与えなくてはいけないからです。
何罪で訴えられているのかわからなければ、防御のしようがないです。
これは、人権問題です。
犯罪者の人権ではないですよ。かんちがいしてはいけません。被告人の人権問題です。

実務では、刑法という法律に書かれている犯罪と一部の犯罪については、「○○罪 ××条」で起訴、と起訴状に書きますが、たとえば、その他は「~~法違反~~条」というふうに書きます。これは、裁判所が認めている書き方です。

マスコミは、「~~法違反」だけ言うことが多いです。
何の罪で疑われたり、訴えられたのか、さっぱりわからないです。

刑事訴訟法

第二百五十六条  公訴の提起は、起訴状を提出してこれをしなければならない。
2  起訴状には、左の事項を記載しなければならない。
 一  被告人の氏名その他被告人を特定するに足りる事項
 二  公訴事実
 三  罪名
3  公訴事実は、訴因を明示してこれを記載しなければならない。訴因を明示するには、できる限り日時、場所及び方法を以て罪となるべき事実を特定してこれをしなければならない。
4  罪名は、適用すべき罰条を示してこれを記載しなければならない。但し、罰条の記載の誤は、被告人の防禦に実質的な不利益を生ずる虞がない限り、公訴提起の効力に影響を及ぼさない。
5  数個の訴因及び罰条は、予備的に又は択一的にこれを記載することができる。
6  起訴状には、裁判官に事件につき予断を生ぜしめる虞のある書類その他の物を添附し、又はその内容を引用してはならない。

条文の言葉の解説
公訴は、検察官=国が訴えること。起訴ですね。
公訴事実とか訴因は、わかんなくて良いです。わかったら、大学の法学部の刑事訴訟法でAとか優がもらえます。
「虞」は、「おそれ」と読みます。「~のおそれ」、っていう具合に、「~の心配」みたいな意味です。法律でよく使う言い回しですが、法律用語ではありません。

 
混乱してるもの

被告人

「被告人」のことについて、書きましたが、「被告」ではないの?と思う方も多いでしょう。
マスコミも、よく「被告」と言っています。
刑事訴訟で訴えられた人は、「被告人」です。上の起訴状についての条文にも書いてありますよ。
民事訴訟で訴えられた人が「被告」です。
まあ、そんなに目くじらを立てるほどの問題ではないかもしれませんが、法律の条文、法律用語としては違います。
民事で訴えられた人が、裁判所から送られた書類を見て、「犯罪の嫌疑をかけられているみたいで、いや」ということにもなっているようです。 


弁護人

この言葉については、マスコミより一般人に言えるかも知れません。

「弁護士」という職業がありますね。
 これは資格の名前で、同時に職業の名前です。(弁護士法

刑事訴訟で、被告人の弁護をすると、法律では、弁護人と呼ばれます。
これが非常に重要なことと考えられて、「弁護士」という名前になったようです。

民事訴訟では、訴えた人(原告)、訴えられた人(被告)のどちらの立場に立つかは、それぞれです。
法廷で民事訴訟についての味方をする人を「訴訟代理人」といいます。弁護人とはいいません。

ちなみに、弁護士以外の人でも、「訴訟代理人」になれる場合があります。

代理というのは、本人に代わって、本人の(法律上の)ことをすることです。
訴訟でなくても、代理とか代理人はあります。

この「弁護人」で書いたことは、全部、条文があります。
書かなかったのは、いっぱい出てくるからです。


拘置


警察に逮捕されたら、(警察署にある)留置場に入れられます。
逮捕した後は、すぐに、送検しなければいけません(例外で釈放の場合もたくさんあります) 

送検して、 勾留(こうりゅう)に切り替えます。
警察などから、 法務省に、身柄も移ることになるので、置かれる施設は、(法務省がやってる)拘置所です。
この「勾留」を、マスコミはなぜか「拘置」と言ったりします。

拘置とは、「刑罰として、収監すること」全般をいいます。(懲役とか禁錮とか拘留です。)

勾留と拘置に似た言葉に、拘留(これも、「こうりゅう」と読みます)というのがありますが、
拘留は、一日以上30日未満、拘留場に入れられる刑罰のことです。それ以上になると、禁錮になります。
(最近、禁固とか書くことが増えましたが、当て字です。)

起訴された人が、入れられる勾留は、拘置所に置かれるのが原則です。
例外として、留置場に引き続き置かれたりします。

この制度を「代用監獄」といいます。監獄(拘置所や刑務所)の代わりに留置場を使うからです。
世界では、日本にしか無いです。イラクにも、フセイン政権崩壊までありました。
国連も、世界中の法律家も、この制度に反対しています。
daiyokangokuという言葉は、人権に関心のある人には世界中で通用します。

今は、監獄法が改正されて、「監獄」という法律用語はなくなりました。「刑事施設」になりました。
でも、代用監獄の制度は残ったままです。

刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律(略して、刑事収容施設法)
  第二章 刑事施設

(刑事施設)
第三条  刑事施設は、次に掲げる者を収容し、これらの者に対し必要な処遇を行う施設とする。
一  懲役、禁錮又は拘留の刑の執行のため拘置される者
二  刑事訴訟法 の規定により、逮捕された者であって、留置されるもの
三  刑事訴訟法 の規定により勾留される者
四  死刑の言渡しを受けて拘置される者
五  前各号に掲げる者のほか、法令の規定により刑事施設に収容すべきこととされる者及び収容することができることとされる者

   第三章 留置施設

(留置施設)
第十四条  都道府県警察に、留置施設を設置する。
 留置施設は、次に掲げる者を留置し、これらの者に対し必要な処遇を行う施設とする。
 警察法 (昭和二十九年法律第百六十二号)及び刑事訴訟法 の規定により、都道府県警察の警察官が逮捕する者又は受け取る逮捕された者であって、留置されるもの
 前号に掲げる者で、次条第一項の規定の適用を受けて刑事訴訟法 の規定により勾留されるもの
 前二号に掲げる者のほか、法令の規定により留置施設に留置することができることとされる者
第十五条  第三条各号に掲げる者は、次に掲げる者を除き、刑事施設に収容することに代えて、留置施設に留置することができる。
 懲役、禁錮又は拘留の刑の執行のため拘置される者(これらの刑の執行以外の逮捕、勾留その他の事由により刑事訴訟法 その他の法令の規定に基づいて拘禁される者としての地位を有するものを除く。)
 死刑の言渡しを受けて拘置される者
 少年法 (昭和二十三年法律第百六十八号)第十七条の四第一項 、少年院法 (平成二十六年法律第五十八号)第百三十三条第二項 又は少年鑑別所法 (平成二十六年法律第五十九号)第百二十三条 の規定により仮に収容される者
 逃亡犯罪人引渡法 (昭和二十八年法律第六十八号)第五条第一項 、第十七条第二項若しくは第二十五条第一項、国際捜査共助等に関する法律 (昭和五十五年法律第六十九号)第二十三条第一項 又は国際刑事裁判所に対する協力等に関する法律 (平成十九年法律第三十七号)第二十一条第一項 若しくは第三十五条第一項 の規定により拘禁される者
 法務大臣は、国家公安委員会に対し、前項の規定による留置に関する留置施設の運営の状況について説明を求め、又は同項の規定により留置された者の処遇について意見を述べることができる。



黙秘権とか自己帰罪拒否権、自白だけでは有罪の決め手にならない、ということが、憲法・刑事訴訟法に書かれています。
そして、逮捕は、被疑者の逃亡または証拠隠滅を防止するのが目的でするものです。
警察の中の留置場に置いて、(検察官と違って)法律家ではない、警察官が自由に取り調べをする環境があることは、被疑者・被告人を嘘の自白に追い込んで、有罪にしてしまう、ということの温床になっています。

取り調べの可視化(録画・録音など)といっしょで、早く改めなくてはいけません。

自分に関係無い問題だと思いますか?
無実でも、警察に疑われたら最後、大変なことになります。
ですから、犯罪を絶対にしない、善良なあなたにも関係がおおありのことなのです。
人権とは、人間すべての権利なのです。

冗談でも、TVの映像の中での、取り調べ室で、かつ丼とか、机ドンとかやるべきではありません。違法です。

憲法を守るとか言う人がいますが、条文が変わらなければそれでいい、ということではありません。
憲法違反の法律や行政が、野放しにならないことが一番大事です。裁判所の行為もですが。
どんなに良い憲法だって、どんなに良い刑事訴訟法だって、守られなければ、意味無いです。あほくさいです。 

ただ、実際に入った人の話だと、同じ被告人でも、拘置所は、かなりおっかない所らしいです。
法務省の刑務官が担当です。
取り調べとかをしちゃう検察官とは独立した立場だから、逆に好き放題しちゃうのでしょうか。
警察は、取り調べをしやすくするために、わざと留置場をゆるくしているのでしょうか?
留置場担当の警察官が聞き出して、言いつけることもあるらしいですしね。 


マスコミが、法律用語を正確に使わないことは、
1.事実が正しく伝わらない(報道として致命的)
2.法律や制度を、受け手に誤解させる可能性がある。
3.当事者に、悪い影響がある。
4.国家権力があいまいな運用をすることを、国民が許してしまう土壌を作ることになりかねない。
など、良いことは一つも無いと、思います。

1.マスコミが、法律用語を専門用語であるとの認識が甘い。
2.法律用語に込められた意味についての理解が無い。 (つまり、法律についての教養が無い)
この2つが、原因でしょう。 

なんとなく、通じれば良い、という話ではすまされない、ということです。 




 

法律によって、「人」の意味もいろいろ。(脳死についても書きました) 法律の解釈って、どんなの?

法律の解釈の話をしようと思います。


法律の解釈の話はややこしいのが多いので、

簡単で、なじみやすい話をします。


法律で「人」の意味です。


法律や条文によって、その条文の趣旨にあった解釈が有りますので、

法律によって、場合分けします。



まずは、刑法から


犯罪と犯罪に対応する刑罰が、書いてあれば、刑法です。

刑法は、「刑法」という名前の法律の他にも、いろんな法律にあります。


刑法の解釈は、シビアにしなければいけません。


あらかじめ、何が犯罪か知らされていない、とか、あいまいだったりして、普通に生活していたつもりが、いきなり、それは犯罪だ、と言われたら、困るでしょう?

「殺人」とか「窃盗」なら、わかりやすいですけど、

悪いことだけど犯罪ではない、とか、外国では犯罪ではないけど、日本だと犯罪とか。



刑法は、「犯罪と刑罰を、法律ではっきりさせとかなければいけない」、っていう原則が有ります。

罪刑法定主義といいます。

せっかく法律で決めても、テキトーに広げた解釈をされると困るので、普通の人がわかる言葉の範囲で解釈しましょう、ってことになっています。日本の裁判所の解釈はもうちょっと広かったりしますが(^o^;

このように、罪刑法定主義は自由主義からの意味があります。むずかしいですか?

そして、国会で法律にすることで、民主主義からの意味もあります。


これは、刑法全般の話です。
 

具体的な話がわかりやすいですし、「人」と一口に言っても、条文によりますので、

重過失致死傷、傷害、傷害致死、殺人などの被害者(傷を負ったり、殺されちゃったり)の「人」とは何か? って話をしましょう。


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(殺人)

第百九十九条  人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。

(傷害)

第二百四条  人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

(傷害致死)

第二百五条  身体を傷害し、よって人を死亡させた者は、三年以上の有期懲役に処する。

(過失傷害)

第二百九条  過失により人を傷害した者は、三十万円以下の罰金又は科料に処する。

 前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。

(過失致死)

第二百十条  過失により人を死亡させた者は、五十万円以下の罰金に処する。

(業務上過失致死傷等)

第二百十一条  業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、五年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。重大な過失により人を死傷させた者も、同様とする。

-------------------------------------------

まず、この場合の人は生身の人間ですね。(法人とかではない、ってことです)
そして、チンパンジーとかはだめです。


人間と人間でないのの境目を考えれば良いのですが、なんでしょう?


生まれたときと、死んだときを考えれば、良いわけです。




まずは、生まれたとき

人が生まれる前、お母さんのお腹に入っている状態のことを胎児といいますね。

胎児を殺したり、、産むより早く流産させると、堕胎罪(だたいざい)という罪になります。殺し方や故意か過失かでも犯罪の種類が別れますが。


生まれたかどうか=「胎児」が「人」になったかどうかの区別は、堕胎罪と殺人罪を区別することになります。


堕胎も相当ひどい犯罪ですが、殺人などよりは刑罰がだいぶ軽いので、区別は重要です。



刑法 第二編 罪

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  第二十九章 堕胎の罪


(堕胎)

第二百十二条  妊娠中の女子が薬物を用い、又はその他の方法により、堕胎したときは、一年以下の懲役に処する。

(同意堕胎及び同致死傷)

第二百十三条  女子の嘱託を受け、又はその承諾を得て堕胎させた者は、二年以下の懲役に処する。よって女子を死傷させた者は、三月以上五年以下の懲役に処する。

(業務上堕胎及び同致死傷)

第二百十四条  医師、助産師、薬剤師又は医薬品販売業者が女子の嘱託を受け、又はその承諾を得て堕胎させたときは、三月以上五年以下の懲役に処する。よって女子を死傷させたときは、六月以上七年以下の懲役に処する。

(不同意堕胎)

第二百十五条  女子の嘱託を受けないで、又はその承諾を得ないで堕胎させた者は、六月以上七年以下の懲役に処する。

 前項の罪の未遂は、罰する。

(不同意堕胎致死傷)

第二百十六条  前条の罪を犯し、よって女子を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。

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では、殺人罪や傷害罪とかの「人」は、どこからか。

お母さんのお腹から少しでも出て、直接攻撃できるようになったときです。

(一部露出説です。判例です。)

こんなことするバカがいるとは思えませんが、法律学者とかは、こういうことをマジメに話しちゃうのです。因果な学問ですね(^_^;)

目的をわからず面白がっている法律オタクは嫌ですよね。

私、もっとんも、こういうことを書いていて、いっしょにされると、困りますが (^o^;




では、次の境目、人間が人間でなくなるとき、つまり、死んだとき


「人」か「死体」かの区別は、

ナイフで突いた場合は、傷害または殺人 か 死体損壊 のどちらかの問題。

穴に埋めた場合は、殺人(生き埋め) と 死体遺棄 のどちらかの問題。


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   第二十四章 礼拝所及び墳墓に関する罪 (188条~192条)


(死体損壊等)

第百九十条  死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、三年以下の懲役に処する。

-------------------------------------------

死体損壊と死体遺棄は同じ条文です。墓に入っている死体については別の条文です。


では、「どういうときに死んだと言えるか」です。


3つの徴候(呼吸停止、心臓停止、瞳孔拡散)があったときです。

正確には、呼吸と、心臓には、不可逆的(ふかぎゃくてき)という言葉がつきます。

なんか、難しい言葉ですが、後戻りできないってことです。

瞳孔拡散(どうこうかくさん)、って言葉も難しいですね。

生きている人は、まぶしいと瞳孔が小さくなります。

これが開きっぱなしになるってことです。


病院で人が亡くなった場面に居合わせると経験しますが、お医者さんが、確認しているはずです。

特に、瞳孔拡散は、機械とかに頼らず、お医者さんが、目を開けて、光を当てるでしょう?


今までこの解釈でやってきましたし、今もこの解釈でやっています。


でも、問題が起きました。


脳死と臓器移植です。


まず、脳死とは何か、について説明します。

(知ってる方は読み飛ばして下さい。法律の話ではないので)


もっと詳しくは、日本臓器移植ネットワークのページを見て下さい。脳死と植物状態


脳は、大脳、小脳、脳幹に別れます。さらに、間脳が有ったり、脳幹がさらに3つに別れたりです。

植物状態についても誤解があるかもですが、大脳が死んでるかほとんど機能していなくて、脳幹だけ生きている。呼吸、心臓などが、自分でできています。


脳幹っていうところは、生命を維持する最低限のことを、勝手にやってるところで、これが死んじゃうと、完全にアウトです。


昔は、脳死とか気にしなかったのです。

なぜかっていいますと、3つの徴候は、(比較的)簡単に確認できるし、3つの徴候があれば、多少の時間差はあっても、完全に死んじゃいますので。


ところが、医療機器が発達した今の世の中、病院に運ばれた患者さんが、頭とか打ったりとか病気とかで脳にダメージがあって、相当弱った状態で運ばれて来て、呼吸が弱っているから、生命維持装置(人工呼吸器など)をつけなきゃ、ってなるわけです。

それで、めでたく回復すれば、良いんですが、運悪く、そのまま、脳幹を含めた脳全体が死んでしまうことがあるわけです。脳幹死=全脳死=脳死

生命維持装置がつけっぱなしなので、呼吸はしていて、心臓が動いたままなのです。身体が死んでいないのです。生命維持装置をはずすと身体も死にます。

そのままほうっておくと、結局は、ふつう、数日で死んでしまうのですが。


結局、3つの徴候は無いけど、脳が死んでる、という状態=脳死が生まれます。


脳死の説明は、ここまで----------------------------------



脳死したって、ほうっておけばいいじゃんか、と。

そのまま、放置をして、身体も死ぬのを待てば、いいじゃんか、と。

あるいは、生命維持装置をはずしてしまえばいいじゃんか、と。

(表現が露骨ですみません)


ところが、ここで、問題が生まれます。


もし、脳死が死でないと、生命維持装置をはずした医者は殺人罪になるのです。

(じき死んじゃうにしても、はずしてすぐ死んじゃいますから)

家族に頼まれてやった場合は、家族は、殺人教唆です。


でも、今は、臓器移植やっていますよね?

法律はどうなっているのでしょうか?


1997年に法律ができました。普通は、臓器移植法と呼ばれています。


臓器の移植に関する法律

----------------------------------

(臓器の摘出)

第六条  医師は、次の各号のいずれかに該当する場合には、移植術に使用されるための臓器を、死体(脳死した者の身体を含む。以下同じ。)から摘出することができる。

 死亡した者が生存中に当該臓器を移植術に使用されるために提供する意思を書面により表示している場合であって、その旨の告知を受けた遺族が当該臓器の摘出を拒まないとき又は遺族がないとき。

 死亡した者が生存中に当該臓器を移植術に使用されるために提供する意思を書面により表示している場合及び当該意思がないことを表示している場合以外の場合であって、遺族が当該臓器の摘出について書面により承諾しているとき。

 前項に規定する「脳死した者の身体」とは、脳幹を含む全脳の機能が不可逆的に停止するに至ったと判定された者の身体をいう。

----------------------------------

臓器移植をするために、医者は、死体から臓器を取り出して良いですよ。(条件付きですけど)

その「死体」っていうのには、「脳死」した人も含みますよ。


となっているわけです。


もし、この条文が無いと、脳死して、身体が生きている=三徴候説では「人」から臓器を取り出すと殺人罪なのです。

取り出しても死なない臓器(腎臓の片方、骨髄など)は、ドナーを募って、生体移植しますが。

脳死だと、そういう臓器でも、身体がまいっちゃうかもですが。


刑法の総論の話ですが、

脳死の場合、無罪になるにしても、2つの論理構成が考えられます。、

そもそも、殺人罪に当たらないのか(構成要件に該当しない)、

それとも、一応形は殺人罪になるけれども(構成要件に該当しない)、違法性が無い、結局犯罪ではない(無罪)になる。


実務でやっているように、ふだんは三徴候説で、臓器移植のときだけ脳死説だと、刑法199条の「人」の意味が2つあることになってしまいます。

条文は、どちらともとれる書き方ですね。死とは何か、という議論を避ける狙いが有ったと思います。西洋と違って、日本では、割りきって考えることができなかったようです。
ずいぶん、反対も多く有ったようでした。西洋よりだいぶ法律の整備が遅れました。

医療関係者や脳死者の家族、臓器を必要とする患者を、相当悩ませてしまいました。

結局、議員立法でやっと成立しました。(内閣提出法案ではなく、議員が提案してできる法律)


余談ですが、脳死でなくて、3つの徴候が現れた後の死体も、臓器を取り出して、移植することがあります。6条もそれを想定しています。
角膜なんかは昔からやっていますね。

脳死したばかりの死体の臓器の方が新鮮で良い(臓器によっては死んじゃう)のですが、そこまで新鮮でなくてもできる臓器移植もあるということです。


刑法の殺人とかの話なので、表現が露骨で、すみませんでしたm(_ _)m

窃盗とか詐欺とか放火の話にしようかと思ったのですが、ものすんごく難しいので。





次に、民法で「人」とは何か? という話です。


以前、法人って、団体のこと? で簡単に説明しましたね。

普通の人間=自然人

法律上でっちあげた人=法人

両方、あわせて、民法上「人」です。

と、言いました。


今日は、自然人(狭い意味での人)の説明をします。


民法 第一編 総則 第二章 人

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   第一節 権利能力

第三条  私権の享有は、出生に始まる。

 外国人は、法令又は条約の規定により禁止される場合を除き、私権を享有する。

--------------------------------

この第1節は、この第3条しかありません。


権利能力というのは、権利があったり、義務があったりできるということです。


第3条1項に「私権」という言葉が出てきますが、民法とか商法(私法)での権利のことです。

民法を知らないとさっぱりわからないじゃないかっ、という話ですね。

民法は、財産権身分権(家族関係の権利)を決めています。

他に、人格権もあります。
財産権の一種で、社員権(株主の権利などのこと)もあります。
社員権については、会社員とは何か?会社の構成員(メンバー)?

商法も財産権についてですね。
私法=民法+商法です。

上の説明を読んでも、さっぱりわからないかも知れません。すみません。

民法については、国民に一番身近な法律なのに知られていないので、別の機会に書きます。


それで、いよいよ本題。


「私権の享有は、出生に始まる。」は、

私法上の権利義務は、生まれたときから、持てるようになります。ということです。

生まれたら、「人」ってことです。法律用語で、「権利能力がある」といいます。

権利を得たり、義務を負ったりは、契約とかでできますが、これは、行為能力といいまして、未成年とかは大人と同じではありませんね。未成年については、成人って何? 成人の日だし。18歳選挙権ももうすぐ始まるし。で説明しました。(他にも行為能力の無い人もいます。)


この場合、刑法と違って、ちゃんと外に全部出て、自分で息を始めたら、出生です。

この辺、微妙に学説が別れていますが。民法の条文に書いていないのが悪いのです。


赤ん坊に権利があるとか言ったってしょうがないじゃん。とか思うかも知れませんね。

でも、

生まれると、相続ができますよね。


ここで、賢い人は考えるわけです。

「だって、お父さんとかが死んじゃうのが早いか、子供が生まれるのが早いかで、相続の仕方が変わってきちゃうなんて」と。

「所詮、法律なんてそんなもんよ。」と言う人もいるかも知れませんが、

日本の法律はそうなっていません。


相続損害賠償について、例外が有ります。



一つ目の例外 相続について。


民法 第五編 相続 第二章 相続人

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(相続に関する胎児の権利能力)

第八百八十六条  胎児は、相続については、既に生まれたものとみなす。

 前項の規定は、胎児が死体で生まれたときは、適用しない。

----------------------------------


1項にある「みなす」というのは、本当はそうじゃないけど、そういうことにしちゃいましょう、っていうことです。

胎児は、相続の話をするとき限定で、生まれちゃってることにしましょう=相続できちゃうことにしましょう。

ただ、かわいそうに、死産(出てきたときに死んでた)だと、元も子もないので、原則通りしなかったことにしましょう(2項)

となっています。


2つ目の例外 損害賠償について


たとえば、普通は、だれかがケガをしたとき、ケガをした被害者本人が、加害者に対して「治療費払え」「会社休だ分の給料払え」「精神的損害を負ったから慰藉料(いしゃりょう)払え」と言います。

ところが、だれかが死んだ場合、家族が、
1.(相続した遺族の場合)相続した損害賠償を請求。
2.遺族自身の損害賠償を請求。


胎児も、そういう場合に、損害賠償請求権がある、っていうのが、この条文です。


民法 第三編 債権 第五章 不法行為

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(損害賠償請求権に関する胎児の権利能力)

第七百二十一条  胎児は、損害賠償の請求権については、既に生まれたものとみなす。

----------------------------------


この2つの例外の話も、学説が分かれます。

相続の例外の話は、

生まれたときに、相続が確定するんだ、っていう説と

死産・流産だったときに、相続しなかったことにするんだ、っていう説


損害賠償請求権の例外の話は、

うまれたときに、損害賠償請求権が確定するんだ、っていう説

死産・流産だったときに、損害賠償請求権が無かったことにするんだ、っていう説


何のために、こんな話をするかといいますと、相続権が発生したとき(被相続人が死んだとき)と損害賠償請求権が発生したとき(近親者が死んだとき)に、胎児でも大丈夫なんですが、

生まれる前(胎児のうち)に手続きを進められるかどうか、が違ってくるんです。


今までは、判例・通説とも、一応、認めるにしても、生まれたら初めてできることになる、っていう説をとっていました。

この説の場合、

相続の場合は、遺産分割をするのは、生まれた後まで待たなければいけない。

損害賠償請求は、請求するのを、生まれるまで待たなければいけない。


ところが、死産・流産だったとき、無かったことにする説だと、

生まれる前に、遺産分割をして、死産・流産だったら、遺産分割しなおす。

生まれる前に、損害賠償請求して、死産・流産だったら、引っ込める。もらってたら返す。

とかいうことになります。


昔は、死産も多かったので、判例の考えでも良かったかもしれませんが、今は、死産が少なくなっているので、考え方を変えた方が良いという学者が多いです。


次に、民法で、人でなくなる場合


死んだら、人でなくなります。

権利能力が無くなります。条文はありません。
昔の学者は、当たり前のことは書かないで良い、と思っていたようです。


相続が開始されます。死んだ人(被相続人)から子供とか奥さんとかに相続されます。(相続人) 


第五編 相続 第一章 総則 の最初の条文です。

----------------------------------

(相続開始の原因)

第八百八十二条  相続は、死亡によって開始する。

----------------------------------


婚姻(結婚)は解消です。(いわゆる、「死別」ですね)

委任契約も終わります。委任者、受任者どちらでも。(653条) 


他にもいろいろ有りますが、キリが無いし、ちょっと難しいのでやめます。

簡単に言いますと、死んでも終わらないものは、相続することになります。 



死亡について、一つ、例外的なものとして、
失踪宣告があります。


失踪宣告っていうのは、どっか行っちゃったまま行方不明とか、事故とかで行方不明とかの場合に、ある程度たった後、家族とか契約関係にある人との間で、死んだことにしましょう、っていう制度です。(民法 第一編 総則 第三章 人 第四節 不在者の財産の管理及び失踪の宣告 の後半に条文があります。)

周りの人は、帰ってくるまで、再婚もできない、財産を管理しなきゃいけないでは大変ですから。

どこかで、生きていた場合、本人は、もちろん、法律上「人」のままです。

失踪宣告で死んだことになった後に帰ってきたりすると、面倒くさいことになります。

この辺も条文に書いてあります。

昔、沢口靖子さん主演のNHK朝ドラ「澪つくし」で、こういうストーリーがありました。


次の第五節は1条しかありません。

-------------------------------------------------

第五節 同時死亡の推定

第三十二条の二  数人の者が死亡した場合において、そのうちの一人が他の者の死亡後になお生存していたことが明らかでないときは、これらの者は、同時に死亡したものと推定する。

-------------------------------------------------

赤の他人なら問題が無いのですが、

もし、家族・親戚が、ほぼ同時に死んだ場合、

順番によっては、

ある人は相続人になり、ある人は相続人でなくなる、とか、

相続分が増えたり、減ったり、ってことになるのです。


だから、わからないときは、同時にしましょう、ってしました。

条文にある「推定する」っていうのは、「もし、反対の証拠が無かったら、そういうことにしましょう」という意味です。

この場合は、同時でない証拠、順番がわかる証拠が無かったら、という意味ですね。



もう一つ、失踪宣告と似たものに、認定死亡があります。

戸籍法の条文です。

-------------------------------

第八十九条  水難、火災その他の事変によつて死亡した者がある場合には、その取調をした官庁又は公署は、死亡地の市町村長に死亡の報告をしなければならない。但し、外国又は法務省令で定める地域で死亡があつたときは、死亡者の本籍地の市町村長に死亡の報告をしなければならない。

------------------------------------

あくまでも、戸籍法という手続きの法律の話なのですが、

民法上死亡したと同じになって、婚姻は解消、相続が始まる、という効果があります。

死亡の確認がちゃんととれなくても、死亡しただろうと十分考えられる状況があった場合は、OKと解釈されて、運用されています。

2011年の東日本大震災のときも、この制度が使われました。

条文を比べるとわかりますが、失踪宣告よりも、面倒が無いです。
大きな事故や災害のときしか使えませんが。



ごあいさつ

いつも、長い文章を読んでいただきまして、ありがとうございます。


「法律の解釈の話はややこしいのが多いので、
簡単で、なじみやすい話をします。」と書きましたが、十分ややこしかったですねm(_ _)m

法律の解釈って、ややこしくて、
・日本語として読んだだけではわからないのね、
・背景にある知識があるだけでも、わからないのね、
ということがわかってもらえれば、目的達成なのでした。

前から、書こうと思ったテーマで、最近下書きはできていました。 昨日、脳死がキーワードになるニュースがあったので、急いで仕上げて、投稿した次第です。 亡くなられた少女のご冥福をお祈りするとともに、移植を受けられる方々の健康をお祈りします。 




 

成人って何? 成人の日だし。18歳選挙権ももうすぐ始まるし。

今年は、1月11日が成人の日でした。ハッピーマンデー(昔決まってた祝日の日付を常に月曜日にしてしまう)おそるべし。ハッピーマンデーについては、祝日について書いた投稿を参考にして下さい。

1月11日は、自分の誕生日なので、つい期間計算の話を書いてしまいましたが、
18歳から選挙ができることになった今、とてもホットな話題である「成人」について書きませんと。


まず、一般用語で、「成人」とは、心身が十分に成長した人、のことです。


次に、法律で成人とか成年とは何か、です。


憲法にも法律にも出てきますが、法律によって、違います。



まず、民法から。

普通に、成年か未成年かが、問題になるのは、民法です。


民法 第一編 総則 第二章 人 第二節 行為能力

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(成年)

第四条  年齢二十歳をもって、成年とする。

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普通は、20歳からですね。外国は21歳がすごく多いです。


法人って団体のこと?でも書きましたが、生まれたら、人間は人(民法でいう人)なので、権利や義務が有ったりできます(権利能力っていいます)。


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   第二章 人

    第一節 権利能力

第三条  私権の享有は、出生に始まる。

 外国人は、法令又は条約の規定により禁止される場合を除き、私権を享有する。

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でも、未成年だと保護者(親権者や未成年後見人)の同意が無いと、ローンを組んだりできませんよね?(条文には法定代理人って書いてありますね。)

この自分で権利を得たり義務を負ったりするようにすることを法律行為(契約など)というんですが、これを一人前にできないんです。(行為能力が制限されています)
「なんでか」って言いますと、子供はおバカなので(賢い未成年の方すみません)、 自分の財産などについて、おバカ(たびたびすみません。)なことをやっちゃって、本人が困るからです。

ちなみに未成年が成年と違った扱いを受けるのは、「未成年を守るため」 がほとんどです。
未成年より大人が偉いというわけでは、全然ありません。
他の投稿にも書きました。
生徒の政治活動。子供の人権は大人と違うのか


5条と6条に原則と例外が書いてあります。

さらっと読んで下さい。

6条は、未成年が商売をやっていいって言われた場合の話です。


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(未成年者の法律行為)

第五条  未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。

 前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。

 第一項の規定にかかわらず、法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内において、未成年者が自由に処分することができる。目的を定めないで処分を許した財産を処分するときも、同様とする。

(未成年者の営業の許可)

第六条  一種又は数種の営業を許された未成年者は、その営業に関しては、成年者と同一の行為能力を有する。

 前項の場合において、未成年者がその営業に堪えることができない事由があるときは、その法定代理人は、第四編(親族)の規定に従い、その許可を取り消し、又はこれを制限することができる。

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民法で、未成年でも結婚できるって書いてありますよね。親の許しが必要ですけど。


第四編 親族 第二章 婚姻 第一節 婚姻の成立 第一款 婚姻の要件

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(婚姻適齢)

第七百三十一条  男は、十八歳に、女は、十六歳にならなければ、婚姻をすることができない。

(未成年者の婚姻についての父母の同意)

第七百三十七条  未成年の子が婚姻をするには、父母の同意を得なければならない。

 父母の一方が同意しないときは、他の一方の同意だけで足りる。父母の一方が知れないとき、死亡したとき、又はその意思を表示することができないときも、同様とする。

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結婚できるのは良いにしても、所帯持ちが、いちいち親に聞かないと、いろいろできないんでは、まともに家庭生活ができないですよね?


ですから、民法では成年になってしまうんです。


第二節 婚姻の効力

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(婚姻による成年擬制)

第七百五十三条  未成年者が婚姻をしたときは、これによって成年に達したものとみなす。

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「みなす」っていうのは、法律用語で、本当は違うんだけども、そうしちゃう、っていう意味です。

見出しに書いてある「擬制」も同じ意味です。


民法では、他に、不法行為の場合がありますが、後回しにします。



憲法です。いよいよ選挙権の話です。


第三章 国民の権利及び義務 第15条2項ですね。

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公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。

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「成年者って書いてあるから、民法の原則通り、20歳だ」っていうのは、大きな間違いなのです。

憲法は最高法規です。民法より上なのです。だから、民法を基準に憲法を解釈することはやっちゃだめなのです。

じゃあ、何歳か。

国会が法律で決めて良いのです。なので、民法とリンクしません。


第四章 国会 第44条です。

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両議院の議員及びその選挙人の資格は、法律でこれを定める。但し、人種、信条、性別、社会的身分、門地、教育、財産又は収入によつて差別してはならない。


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これを決めた法律が、公職選挙法です。

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  第二章 選挙権及び被選挙権

(選挙権)

第九条  日本国民で年齢満二十年以上の者は、衆議院議員及び参議院議員の選挙権を有する。

 日本国民たる年齢満二十年以上の者で引き続き三箇月以上市町村の区域内に住所を有する者は、その属する地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権を有する。

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3項から5項は省略。年齢とか関係無い条文なので。


改正前の条文です。

今までは20歳以上だったのが、最近、18歳以上になったのです。

条文の1項と2項それぞれ、「二十」の所が、「十八」になります。

今年、平成28年(2016年)6月19日から、新しい条文がスタートします(施行)。

総務省のページに詳しく書いてあります。


あと、選挙人名簿の登録してもらう資格についての条文も改正です。


この18歳選挙権を決める議論の中、民法や少年法なども合わせるべきだ、っていうことを言った人が結構多くいたらしいのですが、結局、選挙権だけになりました。

法律の目的が違うのですから、そろえる必要は、全然無いのです。

実際、海外では、かなり多くの国が、選挙権は18から、民法では21から、としています。


被選挙権(選挙される権利、立候補できるってこと)の話は、もうちょっと上の歳(25とか30)からになっています。




次は、公営ギャンブルです。


競馬法自転車競技法小型自動車競走法モーターボート競走法

どの法律も、条文に、「未成年者」は、馬券などを、買ったり、もらったりしてはだめ、って書いてあります。


この場合の未成年は、民法の未成年と同じなので、結婚していれば、馬券を買ったりしてもOKです。


次に、たばこです。


たばこは、未成年者喫煙禁止法は、満20歳未満は、だめ、と書いてあります。

お酒も、未成年者飲酒禁止法で、同じ書き方をしています。

両方の法律とも、題名は「未成年」と書いていますが、、条文では、年齢で書いています。

結婚してても、だめなのですね。(法律の趣旨からしたら当然ですね)

古い法律ですし、未成年者に禁ずる書き方ですが、目的は未成年者の保護です。
若い人の飲酒喫煙は身体に悪いとかが理由です。
だから、未成年者に罰則は有りません。
ちなみに、飲ませた人とかには罰則が有ります。


次は風俗店です。エッチな店だけでなく、普通のキャバクラとか、麻雀屋、パチンコ屋とかもですよ。


風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律

風営法とか、風俗営業法、って略されている法律です。こういう長い名前って官僚の趣味としか思えん。だって、こんな長いのだれも使わないから知らないもん。

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(年少者の立入禁止の表示)

第十八条  風俗営業者は、国家公安委員会規則で定めるところにより、十八歳未満の者がその営業所に立ち入つてはならない旨(第二条第一項第八号の営業に係る営業所にあつては、午後十時以後の時間において立ち入つてはならない旨(第二十二条第五号の規定に基づく都道府県の条例で、十八歳以下の条例で定める年齢に満たない者につき、午後十時前の時を定めたときは、その者についてはその時以後の時間において立ち入つてはならない旨))を営業所の入り口に表示しなければならない。

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18歳からOK。.18歳未満はだめ、という書き方です。

これも、年齢で決まっているんですね。

出入り禁止の貼り紙がはられちゃいます。


フーゾク、っていうと、エッチな店だと思う人がけっこういます。または風営法の店全般とか。

風俗という言葉は「一つの時代とか、一つの社会とかの、人の生活の様式、風習」のことで、みんなが、どんな家に住んで、何を着て、何を食べるか、っていう話です。


さっき、後回しにした、民法不法行為の場合です。

うっかり他人の物を壊しちゃったとか、車で人をひいちゃった、とか、人を殴って怪我させちゃったとか、そういう場合に、被害者に損害を賠償しないといけません。大人は。


第三編 債権 

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 第五章 不法行為

(不法行為による損害賠償)

第七百九条  故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

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でも、たとえば、4歳の子供に、他人の物を壊したお前が悪い、弁償しろ、って言っても、かわいそうだし、お金を持ってないし。

そもそも、親がちゃんと見ていなかったの?って話ですよね?


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(責任能力)

第七百十二条  未成年者は、他人に損害を加えた場合において、自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていなかったときは、その行為について賠償の責任を負わない。

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自分がやっていることをわかっているかどうか、っていう話です。

一律に年齢が決まっているわけではないのです。

ケースバイケースです。

子供が払わない場合は保護者が払うことになります。

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(責任無能力者の監督義務者等の責任)

第七百十四条  前二条の規定により責任無能力者がその責任を負わない場合において、その責任無能力者を監督する法定の義務を負う者は、その責任無能力者が第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、監督義務者がその義務を怠らなかったとき、又はその義務を怠らなくても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。

 監督義務者に代わって責任無能力者を監督する者も、前項の責任を負う。

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次は、刑法です。


犯罪を犯すと刑罰を課されます。

でも、民法の場合と同じで、3歳児が近所の子を殴って怪我をさせたから傷害罪で懲役とか罰金って、おかしいでしょう?


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(責任年齢)

第四十一条  十四歳に満たない者の行為は、罰しない。

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民法の不法行為と違って、一律です。

子供によって成長が違うし、そもそも刑罰以外の方法で対処したほうが良いからです。

(民法709条は被害者がお金をもらえないと意味が無いのですが、刑罰を課す課さないは被害者の損得に関係無いのです。)


少年法は、この方針で、さらに対象を広げています。

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(少年、成人、保護者)

第二条  この法律で「少年」とは、二十歳に満たない者をいい、「成人」とは、満二十歳以上の者をいう。

 この法律で「保護者」とは、少年に対して法律上監護教育の義務ある者及び少年を現に監護する者をいう。

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20歳未満は「少年」(少女でも少年) 

全部、家庭裁判所に送られます。

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(司法警察員の送致)

第四十一条  司法警察員は、少年の被疑事件について捜査を遂げた結果、罰金以下の刑にあたる犯罪の嫌疑があるものと思料するときは、これを家庭裁判所に送致しなければならない。犯罪の嫌疑がない場合でも、家庭裁判所の審判に付すべき事由があると思料するときは、同様である。

(検察官の送致)

第四十二条  検察官は、少年の被疑事件について捜査を遂げた結果、犯罪の嫌疑があるものと思料するときは、第四十五条第五号本文に規定する場合を除いて、これを家庭裁判所に送致しなければならない。犯罪の嫌疑がない場合でも、家庭裁判所の審判に付すべき事由があると思料するときは、同様である。

 前項の場合においては、刑事訴訟法の規定に基づく裁判官による被疑者についての弁護人の選任は、その効力を失う。

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家庭裁判所が、調査やって少年審判をやって、保護処分保護観察,少年院送致,児童自立支援施設等送致)っていうのが原則です。

家庭裁判所が、刑事裁判が良いと思えば、検察官に送られて、起訴されると、普通の刑事裁判になります。(逆送)

(送致のときに16歳以上でないと、検察官に送致できませんが)

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(検察官への送致)

第二十条  家庭裁判所は、死刑、懲役又は禁錮に当たる罪の事件について、調査の結果、その罪質及び情状に照らして刑事処分を相当と認めるときは、決定をもつて、これを管轄地方裁判所に対応する検察庁の検察官に送致しなければならない。

 前項の規定にかかわらず、家庭裁判所は、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪の事件であつて、その罪を犯すとき十六歳以上の少年に係るものについては、同項の決定をしなければならない。ただし、調査の結果、犯行の動機及び態様、犯行後の情況、少年の性格、年齢、行状及び環境その他の事情を考慮し、刑事処分以外の措置を相当と認めるときは、この限りでない。

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刑事裁判になって、懲役刑とか禁錮刑になったとき、刑務所に入ることになります。

この場合、男子の少年は、少年刑務所に入ります。

少年刑務所は、刑務所の一種で、少年用に作った刑務所です。少年でない若い受刑者も多いそうです。中で分けていますが。

女子の少年刑務所は無いそうです。

間違えている人がいるかも知れませんが、少年院と少年刑務所は違います。

少年院は少年法の保護処分の一つ。少年刑務所は、懲役刑や禁錮刑を受ける少年用のもの。



刑事裁判になって有罪になったときでも、犯罪時18歳未満の少年の場合、重い刑罰は、軽くなります。

死刑→無期。 

無期→10年以上20年以下の有期懲役、有期禁錮

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(死刑と無期刑の緩和)

第五十一条  罪を犯すとき十八歳に満たない者に対しては、死刑をもつて処断すべきときは、無期刑を科する。

 罪を犯すとき十八歳に満たない者に対しては、無期刑をもつて処断すべきときであつても、有期の懲役又は禁錮を科することができる。この場合において、その刑は、十年以上二十年以下において言い渡す。

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また、懲役刑になる場合、少し範囲を決めて刑期をピッタリ決めないようにします(相対的不定期刑)。その少年の状態に臨機応変に合わせるためです。全然決めないとかわいそうなので、限度があるのです。


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(不定期刑)

第五十二条  少年に対して有期の懲役又は禁錮をもつて処断すべきときは、処断すべき刑の範囲内において、長期を定めるとともに、長期の二分の一(長期が十年を下回るときは、長期から五年を減じた期間。次項において同じ。)を下回らない範囲内において短期を定めて、これを言い渡す。この場合において、長期は十五年、短期は十年を超えることはできない。

 前項の短期については、同項の規定にかかわらず、少年の改善更生の可能性その他の事情を考慮し特に必要があるときは、処断すべき刑の短期の二分の一を下回らず、かつ、長期の二分の一を下回らない範囲内において、これを定めることができる。この場合においては、刑法第十四条第二項 の規定を準用する。

 刑の執行猶予の言渡をする場合には、前二項の規定は、これを適用しない。

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20歳未満は「少年」として違った扱いをしているのは、分かったけれども、

頭の良い人は、14歳未満の子供、たとえば、12歳の子供が、殺人をした場合、その子供を放っておくのか?って思いますよね?


昔、そういうドラマを見た記憶が有ります。

殺人犯の子供が遊んでるのを見て、今の法律では何もできないんですよ、と話している場面で終わります。私も子供でしたが、そんなことあるの?と思いました。


そんなわけないでしょう?

そのドラマを作った人はどんだけあほなんだ?放送局も。


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  第二章 少年の保護事件

    第一節 通則

(審判に付すべき少年)

第三条  次に掲げる少年は、これを家庭裁判所の審判に付する。

 罪を犯した少年

 十四歳に満たないで刑罰法令に触れる行為をした少年

 次に掲げる事由があつて、その性格又は環境に照して、将来、罪を犯し、又は刑罰法令に触れる行為をする虞のある少年

 保護者の正当な監督に服しない性癖のあること。

 正当の理由がなく家庭に寄り附かないこと。

 犯罪性のある人若しくは不道徳な人と交際し、又はいかがわしい場所に出入すること。

 自己又は他人の徳性を害する行為をする性癖のあること。

 家庭裁判所は、前項第二号に掲げる少年及び同項第三号に掲げる少年で十四歳に満たない者については、都道府県知事又は児童相談所長から送致を受けたときに限り、これを審判に付することができる。

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さっきまでの話は、第3条の第1項1号です。


14歳未満の子供は、2号に当たります。触法少年といいます。

2項にあるように、いったんは、児童相談所などに預けることになっていて、児童相談所などから家庭裁判所に送られてくると、少年審判になります。そして、保護処分(保護観察,少年院送致,児童自立支援施設等送致)になるかもしれません。


1項3号に書いてあるように、犯罪をした少年と触法少年以外、つまり、犯罪をやっていない少年が、家庭裁判所で、少年審判になって、保護処分(保護観察,少年院送致,児童自立支援施設等送致になることがあるのです。(虞犯少年(ぐはんしょうねん)

少年が得する方向でばかり少年法の話をする人が多いですが、実は、少年の方が大人よりも大変な場合があるのでした。一応、少年法の理念としては、少年のためなのですが。


1項3号のイとニに「性癖」という言葉があります。「くせ」「習慣」くらいの意味です。エッチな意味は有りません。

こんなことばかり言ってると、私の人格が疑われかねませんが、このブログのターゲットがいかに広いか、私の目的がなんであるかを考えていただければ幸いです。まあ、スケベでないとは言いません テヘ



他にも、たくさん有ると思いますが、この辺でやめておきます。長くなりまして、すみません。

詳しすぎます?







不倫すると法律ではどうなるか?

芸能人が、不倫で騒がれていますね。


そのことはともかく、

不倫をすると、、法律上、どうなるか。


不倫、っていう言葉もいろいろな意味が有りますが(本来の意味は、人のみちからはずれたこと)、

結婚してる人が、連れ合以外の人とエッチしちゃった場合です。


まず、民事の話


離婚原因になります。


民法 第四編 親族 第一章 婚姻 第四節 離婚 第二款 裁判上の離婚に書いてあります。

707条1項1号不貞行為ですね。

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(裁判上の離婚)

第七百七十条  夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。

 配偶者に不貞な行為があったとき。

 配偶者から悪意で遺棄されたとき。

 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。

 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。

 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

 裁判所は、前項第一号から第四号までに掲げる事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して婚姻の継続を相当と認めるときは、離婚の請求を棄却することができる。

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項にあるように、1号に該当しても、離婚にならない場合もあるんですが、基本的には、離婚が認められます=離婚原因

1号で認められなくても、5号に書いてあるように、結婚が破綻している場合は、離婚を認めることになります。(1号~4号と書き方が違いますでしょう?)


裁判上の離婚、っていう見出しでもわかると思いますが、裁判所に離婚の訴えをできて、そして、認められるかもしれない、っていうことです。

協議離婚ができてしまえば、必要の無い条文ですね。

民法はそういう条文が多いですが。


ちなみに、訴えることができるとはいっても、ビミョーなのです。

こういう民法の家族法(親族、相続)の話は、家庭裁判所に訴えることになるんですが、裁判より先に調停をやって、それで決着がつかなかった場合だけ、裁判にします、ということになっています。


家事事件手続法です。

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(調停事項等)

第二百四十四条  家庭裁判所は、人事に関する訴訟事件その他家庭に関する事件(別表第一に掲げる事項についての事件を除く。)について調停を行うほか、この編の定めるところにより審判をする。

(調停前置主義)

第二百五十七条  第二百四十四条の規定により調停を行うことができる事件について訴えを提起しようとする者は、まず家庭裁判所に家事調停の申立てをしなければならない。

2項と3項は省略しました。

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もう一つ、

民法709条の不法行為になります。

そして、財産が損害を受けたのではなくて、精神的損害なので、710条の場合です。

みなさんご存知の慰謝料です。

ちなみに、この慰謝料って字は、当て字でして、本来は、慰藉料と書きます。読みは「いしゃりょう」です。

浮気をした配偶者と、その相手、両方に、損害賠償請求できます。


民法 第三編 債権 第五章 不法行為

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(不法行為による損害賠償)

第七百九条  故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。

(財産以外の損害の賠償)

第七百十条  他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。

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なぜ、この場合、709条の不法行為にあてはまるか、といいますと、

夫婦には、貞操義務があるからです。(夫婦以外の人とエッチしない義務)

この貞操義務は、法律の条文にストレートには書いていないのですが、上に書いた不貞行為が離婚原因になることや、重婚禁止(民法732条)や、同居協力扶助義務(民法752条)が有って、そもそも結婚って何?っていうところから、貞操義務が有って、不法行為になる、っていうように解釈されています。最高裁判所の判例です。戦前からの(大審院の)判例です。


結婚が戸籍だけのことで、実質は離婚してるも同然(長期間別居しているなど)、っていう場合は、認められなかったりします。



次は刑事の話


犯罪になるか、っていう話ですが、


外国では、犯罪になる国も有ります。

姦通(かんつう)罪といいます。

フィリピン、台湾など、の東南アジアの国や、イスラムの国(中東の国、マレーシア、インドネシアなど)

それから、アメリカの東部や南部の州。


日本では、

今は、犯罪になりません。


戦前は、犯罪になりました。


刑法の削除された183条です。

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有夫ノ婦姦通シタルトキハ二年以下ノ懲役ニ處ス其相姦シタル者亦同シ

前項ノ罪ハ本夫ノ告訴ヲ待テ之ヲ論ス但本夫姦通ヲ縱容シタルトキハ告訴ノ效ナシ

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普通の人は読めないかも(^^;

結婚してる女が、エッチすると、女と、相手の男が、犯罪ということです。

結婚してる男が、独身女性とエッチしても、犯罪になりませんでした。


これって、不平等でしょう?


戦後、男女平等を定めた憲法ができたものですから、

1.結婚している男が独身女性とエッチした場合を犯罪にして、平等に罰する。

2.姦通罪自体を無くしてしまう。

の二者択一を迫られたわけです。


しかし、国会議員の先生方は、かなり多くの人が二号さんを持っていたので、2を選んだわけです。議員一人一人の心理は知るよしも有りませんが。


ちなみに、ヨーロッパなどでは、姦通を犯罪として取り締まるのは人権問題となるという考え方から、無くなっています。

おとなりの韓国では、去年、2015年2月26日、憲法裁判所で違憲判決が出ました。

アメリカでは、まだ半分近くの州で残っています。あまり積極的に適用されていないようですが、さすがに、ピューリタンの作った国だけあって、家族とか性とかのことは、かなり保守的です。

イスラムの国では、けっこう重罪です。ひどいときは死刑(石打ちの刑です)(゚д゚)!

新約聖書のヨハネによる福音書には、(ユダヤの律法の)姦通罪で石打の刑にされる女性を、イエスが助ける、という話が出てきます。

まだ、やってます。




有名人の不倫報道をきっかけに、有名なブログにも、どういう法律問題になるか、を書いてあるのを拝見しました。

その人なりに、弁護士のサイトなども見て理解されている、と思いましたが、その人も含めて、多くの人が誤解していることがあるかも、と思ったのです。


そのうち、このブログに書きますが、刑事と民事の関係です。


よく、「この事件は刑事か民事か」、というふうに聞いているのを耳にします。


答えは、4通り。

1.刑事事件にもなるし、民事事件にもなる。例)車で人をひいた。刃物で人を刺し殺した。

2.刑事事件にはなるけど、民事事件にならない。例)賭博をやった。(民事にまったく関係無いわけではない)

3.刑事事件にはならないけど、民事事件になる。例)うっかり他人の物を壊した。

4.刑事事件にならないし、民事事件にもならない。


私法(民法とか商法)と、刑法では、目的が違うので、当然です。

私法は、人々同士の関係の調整。

刑法は、国家が刑罰を課すことで、犯罪を防ぐ。






最新記事

法学をどんなものか知りたい人に良いです。
法学の考え方、基本的な法律がどんなものか、わかりやすく一般向けに書いてあります。
同じような内容の本はなかなか無いと思います。
よく有る他の法律の入門書は断片的な知識しか得られません。
大学の学部選択の参考にもなりますよ(^▽^)/
木村草太先生の著作です。




AKB48(当時)の内山奈月さんに、九州大学教授の南野森先生が、憲法を講義したものを本に。
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コンセプト

憲法・法律・人権をメインに、そのときどきで、考えたことを書いています。
自分らしく生きたいという願いが実現しやすい社会を作るためには、憲法、人権、法律についての正しい理解が不可欠と思っています。
世間にある憲法・法律についての誤解から、個人が生きづらくなっている現状を変えたいと思っています。
自己紹介


東京都八王子市 出身

好きな動物:猫。犬も好き。
趣味:カラオケ

創価大学法学部法律学科卒業
大学ゼミ:刑法(内藤謙先生)

お世話になっています。

似顔絵:似顔絵メーカーで作りました。
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